昨年の大統領選挙の途中で降板しなかったら、ドナルド・トランプ氏に勝っただろうというバイデン米大統領の発言で、カマラ・ハリス副大統領とバイデン大統領の間に亀裂が生じただろうと、ウォール・ストリート・ジャーナル（ＷＳＪ）が１６日（現地時間）報じた。

ＷＳＪによると、ハリス大統領は最近、側近と家族にバイデン大統領の大統領選挙関連主張に対して失望感と深い悲しみを示した。

９日、ワシントンＤＣ国立大聖堂で開かれたジミー・カーター元大統領の葬儀の時、現職の正副大統領が互いに冷ややかな態度を見せたのはバイデン大統領の発言のためかもしれないとＷＳＪは分析した。


バイデン大統領は８日に発行されたＵＳＡトゥデイとのインタビューで、昨年辞退せずに昨年の大統領選挙に出馬した場合、自身が勝利した可能性に言及し「そのように言うのは申し訳ないが（ｐｒｅｓｕｍｐｔｕｏｕｓ）、そうだと考える」として「自身が検討した世論調査に基づいたもの」と話した。ただし４年間さらに在任する気力があるのかという質問には「分からない」と答えた。

バイデン大統領はその後も記者団の前で自身が昨年の大統領選挙に出たら「勝つことができたし、勝っただろう」と強調した。

ハリス大統領は選挙運動期間に「バイデン大統領の政策の中で自分が大統領なら何が違っただろうか」という質問に「特に思い出さない」と答え、共和党の集中的な攻勢に苦しめられたりもした。これは自身の上司であり、自身に大統領選挑戦の道を開いてくれた「政治先輩」のバイデン氏に対する義理を守ったという評価だ。

しかし、バイデン大統領の今回の発言はハリス副大統領には大きな失望を与えたという分析だ。

ＷＳＪは「（ハリス氏のバイデン氏に対する）一方的な忠誠の関係はハリス副大統領が大統領選候補になった後、関係がぎこちなくなり、大統領選後の関係が冷え込む兆候となった」と解釈した。

ハリス副大統領は２０日の退任後、２０２６年のカリフォルニア州知事選挙への出馬と２０２８年の大統領選挙への再挑戦などを今後の選択肢として検討していると、ＷＳＪは伝えた。