韓国務安(ムアン)国際空港事故現場で12月30日午後、警察と消防、国立科学捜査研究院の関係者が合同で現場鑑識を実施している。[中央日報]
16日、全南(チョンナム)警察庁によると、軍・警察・消防などは大規模な人員を投入した集中捜索を終えた。警察関係者は「13日から15日までの3日間、およそ210人の人員を投入して集中捜索をした」とし「遺族が追加捜索を要請すれば再捜索する方針」と明らかにした。
◆事故現場で腕時計・乗務員証を追加で発見
当局は6日、犠牲者179人全員を遺族に引き渡し、捜索・収拾作業を終了した。その後、パク・ハンシン遺族代表が11日、当局と話し合った後、「天気が良い日を基準に3日間の捜索を行い、成果がなければ終了することにした」と伝えた。
追加捜索の結果、前日までに腕時計や乗務員症など遺留品5点が発見された。また現場で発見された3センチ未満の微細組織51点は国立科学捜査研究院にDNA検査を依頼する方針だ。当局は遺族代表団が追加捜索を望まない場合、捜索作業を完全に中断する計画だ。
◆事故機の残骸収拾も最終作業
捜索作業を終えた事故現場では機体の残骸を収拾する最終作業が行われた。国土海洋部航空鉄道事故調査委員会(航鉄委)は14日から事故機胴体の後尾部分を切断し、機体の残骸と共に空港内装備倉庫の後方に移している。
航鉄委の関係者は「当初、事故機の収拾は前日までに終える予定だったが、強風などの余波でこの日まで続いた」とし「事故調査のために機体の残骸を保管場所に移していて、精密分析が必要な場合は金浦(キンポ)空港試験分析センターに送る予定」と話した。
政府は捜索・収拾作業が最終段階に入っただけに事故の原因究明に集中している。現場調査が完全に終わるまで務安空港の滑走路を臨時閉鎖し、事故の原因を徹底的に調査する方針だ。
◆悪質な書き込みなどで5人検挙
行政安全部のイ・ハンギョン災難安全管理本部長は「収拾されたエンジンと残骸を精密分析している」とし「事故機のフライトレコーダー、音声記録装置、管制記録、映像物などの比較分析も継続している」と説明した。
惨事犠牲者と遺族に対する悪質な書き込みなどに対する捜査も加速している。警察庁国家捜査本部は前日まで容疑者5人を検挙、26人を特定した。イ本部長は「犠牲者と遺族の名誉を毀損する悪質な書き込み、虚偽情報については速かに捜査し、強く対応している」と伝えた。
◆国会、「12・29旅客機惨事特別委員会」活動開始
国会国土交通委員会はこの日、「チェジュ航空旅客機惨事被害者と遺族に対する2次加害防止および厳正対処を求める決議案」を議決した。決議案には被害者と遺族に対する虚偽事実流布、名誉毀損、悪意的非難などあらゆる形態の2次加害に対し、政府と司法機関が厳重な措置を取ることを要求する内容が盛り込まれた。
また国会はチェジュ航空旅客機惨事真相究明と被害者および遺族被害救済のための「12・29旅客機惨事特別委員会」初会議を開き、活動を開始した。惨事特別委は18日に務安空港で開かれる犠牲者合同追悼式に出席する。
政府は合同追悼式を控えて務安空港2階に設置された臨時テント(シェルター)を整理し、行事の準備に着手した。追悼式には遺族700余人、内外賓300余人など約1000人が出席する予定だ。
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