日本の対馬島で2012年10月に盗まれ、韓国に持ち込まれた高麗時代の観世音菩薩坐像(右)[中央フォト]
16日、共同通信によると、この仏像が盗まれた対馬の寺院・観音寺と対馬市の関係者らは、現在仏像が保管されている韓国大田(テジョン)国立文化財研究所を訪問して仏像の状態を確認し、所有権引き渡しの手続きを進める計画だ。
ただ、この仏像の所有権を主張してきた瑞山(ソサン)・浮石寺(プソクサ)に一時仏像を貸与することにし、実際の対馬移送作業は5月中に行われる見通しだ。浮石寺は、韓国の窃盗団が盗んできたこの仏像が、かつて倭寇に略奪された遺産という点を掲げ、所有権を主張してきた。
しかし、韓国大法院(最高裁)は2023年10月、仏像の所有権が日本にあると判断した。他人の物であっても一定期間問題なく占有した場合、所有権が渡ったと見る「取得時効」の法理により仏像の所有権が正常に観音寺に渡ったと見なした。
7年間の訴訟の末、日本の寺院の仏像所有権が認められたが、返還はまだ行われていない。浮石寺はこの仏像を観音寺に送る前に100日間法要を行いたいとし、観音寺は「確実な返還」を条件に容認の意を示したという。
共同通信は「日韓関係がこじれる一因ともなった問題は解決へ大きく前進する」と評した。仏像は高さ50.5センチ、重さ38.6キロ。
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