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トランプ関税足元の火…韓国、米国からの原油輸入拡大を推進

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
韓国政府が年間400億ドルを超える対米貿易収支黒字の縮小に乗り出す。来年1月に米国で発足する第2次トランプ政権が自国内産業と雇用を保護するために対米貿易黒字が大きい国を対象に「関税障壁」を設けると予告したためだ。

韓国産業界によると、韓国産業通商資源部は米国に輸出基調は継続するものの輸入を増やす方向で貿易黒字を減らすよう誘導する方針を立てた。対米輸入を増やす方法は第三国からの輸入の一部を代替することを念頭に置いている。結果的に韓国の輸出と輸入、貿易収支への大きな変化を防ぎながらトランプ政権の要求もクリアする「ウィンウィン」になるからだ。

第三国からの輸入を減らし米国から輸入を増やせる品目としては、原油と天然ガスなどのエネルギーが挙げられる。原油の場合、輸入地域が地政学的緊張度の高い中東に偏っているが、相当部分を米国に回せば原油需給の安全性を高める利点も追加で得られる。韓国石油公社によると1月から10月までの原油輸入量のうち中東産の割合は70.9%に達する。


中東産原油の代わりに米国産を輸入すればより安くなる可能性もある。26日終値基準で中東産原油の基準となるドバイ原油は1バレル=72.50ドルだが、米国産原油の基準であるウエスト・テキサス・インターミディエート(WTI)は1バレル=68.77ドルで4ドル近く低い。中東産に3%の関税がかかり、米国産には韓米自由貿易協定(FTA)により関税がかからない点まで考慮すれば米国産の価格競争力はさらに大きくなる。トランプ次期米大統領は大統領選挙期間に「掘りまくれ」と叫びながら原油生産拡大を予告した。

産業通商資源部は中東産原油の一部を米国産に代替するよう誘導するための手段として1982年から運営している「原油導入先多角化支援制度」を活用できるか検討中だ。

現在1バレル当たり4ドルほどと運送費が高い米国産を輸入する場合、約2ドルと運送費が低い中東産との差額の一部を補填しているが、この支援金額を拡大できるという話だ。現在の総支援金額は年間2000億ウォン水準だ。

中東諸国の反発の可能性はリスク要素だ。すでに最近サウジアラビアが原油導入先多角化支援制度に対し「事実上不当な補助金支援」としながら抗議したという。中東産代替に向けた政府支援が大きくなる場合、中東への原子力発電所輸出などに支障が出る恐れもあるとの懸念もある。



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