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イスラエル、休戦中もヒズボラ攻撃…「トランプ氏、就任前のガザ休戦望む」

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

イスラエルの国旗

イスラエルがレバノンの武装組織ヒズボラと60日間の休戦協定を結んだ後にもヒズボラ施設への空襲を継続し、協定違反という声が出ている。また、イスラエル軍のパレスチナ自治区ガザ地区空襲で国際救護団体の職員3人が死亡した。一方、トランプ米次期大統領が来年1月20日に就任する前にガザ地区休戦を希望しているという報道もあった。

◆「レバノン軍休戦管理、危険な賭け」

先月30日(現地時間)のタイムズ・オブ・イスラエルによると、イスラエル軍はこの日、シリアとレバノンの国境地帯にあるヒズボラの軍事施設を打撃した。イスラエル軍は「ヒズボラが休戦協定以降にもシリアからレバノンに武器を密輸し、休戦協定を違反した」と主張した。


イスラエル軍はレバノン南部の集落も武器を隠しているという理由などで無人機(ドローン)で攻撃した。その結果、少なくとも2人が死亡したと、レバノン国営通信は伝えた。イスラエルとヒズボラは先月27日、60日間の休戦に入り、ヒズボラはイスラエル国境から約30キロ離れたリタニ川の北側に退く一方、イスラエル軍はレバノン南部に撤収することにした。

しかし双方は互いに相手が休戦協定を違反したとして散発的な衝突を続け、休戦合意がいつ破棄されるか分からない状況だ。ニューヨークタイムズ(NYT)は「イスラエルとヒズボラの間の脆弱な平和は休戦を遵守させる任務を引き受けたレバノン軍1万人にかかっている状況であり、この数カ月間、米国などがレバノン軍を支援するための努力をまた始めたが、これは危険な賭け」と分析した。

◆ハマスの映像の人質「トランプ氏が動いてほしい」

イスラエルはガザ地区での攻勢も強めている。国際救護団体ワールドセントラルキッチン(WCK)はこの日、イスラエル軍によるガザ地区での車両空襲で職員3人が死亡したと明らかにした。WCKは4月にイスラエル軍の攻撃でガザ地区の職員7人が死亡した団体だ。当時イスラエルはハマス側の車両と誤認したとして異例にも責任を認めた。

しかし今度は違った。イスラエル軍は死亡したWCKの職員3人うち1人が昨年10月7日のハマスによるイスラエル奇襲攻撃に加担した人物であるため除去したと主張した。ほかの2人のWCK職員の死亡に対しては論評を拒否した。半面、WCKの報道官は「私たちが知る限り、WCK職員の中にハマスと関係がある人はいない」と明らかにした。

こうした中、ハマスはこの日、イスラエルと米国の二重国籍者の人質の映像を公開した。エダン・アレクサンダーさんは映像で420日以上抑留されていると伝え、トランプ次期大統領とイスラエルのネタニヤフ首相が人質解放のために努力してほしいと求めた。

◆「トランプ氏、ガザ休戦の意志強い」

この日、ハマス代表団はエジプトのカイロに到着し、仲裁をするエジプトの関係者らと休戦案について議論した。イスラエル-ヒズボラ休戦を契機に米国がガザ休戦のための新たな努力を始めると発表した後の動きだ。

アクシオスは前日、トランプ氏に中東問題に関する助言してきたリンゼー・グラム上院議員を引用し、「トランプ氏は就任前のガザ休戦協定を望んでいる」と報じた。先月中東を訪問してネタニヤフ首相とサウジアラビアのムハンマド・ビン・サルマン皇太子と会ったグラム議員は「トランプ氏は人質解放取引を含む休戦を支持するという意志がいつよりも強い」とし「トランプ氏とバイデン政権が人質解放と休戦のために(政府)移行期間に共に努力することを望む」と話した。

◆トランプ氏、サウジ-イラン国交正常化を推進か

一方、中東平和案として議論されていたイスラエルとサウジアラビアの国交正常化に関連し、サウジが国交正常化と連係して米国と相互防衛条約締結を進める方針を最近あきらめたと、ロイター通信が先月29日報じた。

複数のサウジ・西側高官はサウジがもう少し低いレベルの軍事協力協定を推進する方向に転換したと伝えた。米国がサウジに訓練と兵たん、サイバー安全保障を支援し、パトリオットミサイル大隊の配置なども考慮する案だ。シンクタンク「ガルフ研究所」のアブデルアジズ・アル・サゴ所長は「当初推進した日本や韓国が締結したものと似た防衛条約ではないはず」と話した。

サウジの方向転換は、イスラエルに対する世論が良くないうえ、パレスチナを独立国と認定すべきというサウジの要求をイスラエル内閣が受け入れないからだ。バイデン政権の任期が残り少なく、トランプ氏の再執権が近づいている点も影響を及ぼした。ビン・サルマン皇太子はトランプ氏と親しいが、トランプ氏の中東構想にはパレスチナを国家と認定するという内容が入っていない。

ただ、トランプ氏は就任後にイスラエル-サウジ国交正常化を推進する可能性が高い。中東専門家であるロンドン・スクール・オブ・エコノミクスのゲルゲス教授は「トランプ氏はサウジとイスラエル間の歴史的な正常化を確保するために可能なあらゆる手段を活用するだろう」と予想した。



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