今学期の学部授業で日本国籍の留学生が8人もいるという事実に驚いた。過去には中国国籍の留学生の割合が高かったが、韓国ブームとともに最近では多様な国出身の留学生が増える傾向だ。特に日本人学生の増加が目立つ。学校の国際交流処に問い合わせたら2年前には58人だった日本国籍の学部留学生数が今年は146人に増えた。大学院生と語学研修生まで含めばその数ははるかに多くなる。
韓国観光公社の統計でもこうした流れが現れる。2023年に韓国を訪問した留学・研修目的の日本人入国者は1万3500人で、過去のいつになく多かった。今年は9月までですでに1万2000人を超え記録更新が確実視される。国籍別留学生数は中国、ベトナム、日本の順で多かったが、日本人留学生は毎年20%ずつ増加している。
これまでわれわれにおなじみの流れは韓国青年の日本留学と就職だった。1965年の韓日国交正常化から60年間、多くの韓国青年が日本に留学し勉強し一部は現地に定着した。この10年間に日本の働き手不足と韓国の青年失業の中で韓国政府も積極支援に出た。2013年に韓国産業人材公団が主導したK-Move事業は青年たちの日本就職を支援し、2018年に雇用労働部と外交部は韓日をつなぐプロジェクトを通じて5年間に1万人の青年が日本で働けるよう支援した。最近もKOTRAは日本での就職を希望する韓国青年を対象に定期的な日本ジョブフェアと能力強化セミナーを継続している。
2000年代後半から日本は労働人口減少に対応するため外国人留学生の卒業後の就職を奨励し、特定技術分野で外国人専門人材の滞在を拡大する案を用意した。2012年からは「高度人材ポイント優待制度」を導入し高級外国人材誘致に出た。現在日本国内の高級外国人材(技術、人文知識、国際業務在留資格者)数は約72万人で全外国人就労者の35%を超える。日本に就職する韓国の青年たちもこの高級外国人材に該当する。日本企業の低い初任給と韓国との企業風土の違いにより一部は韓国にUターンするが、毎年多くの韓国青年が日本企業の扉を叩いている。
2024年10月基準で韓国の15~29歳の青年層失業率は5.1%だが働きたい欲求が完全に満たされていない労働力を意味する拡張失業率は24.5%に迫る。40万人に達する求職断念者の4人に1人が青年層であるほど青年雇用問題が深刻だ。しかし2028年からは経済活動人口と就業者数が本格的に減少し始め、2032年までに約89万4000人の追加人材が必要と予想される。日本が体験する深刻な働き手不足問題に韓国も近く直面することになるだろう。世界最低水準の合計特殊出生率を反転させられなければ韓国も日本のように外国人専門人材を積極的に受け入れる体制を用意しなければならない。
授業を聞く日本人留学生に韓国生活に関して尋ねると、だれもが韓国が大好きでここに就職して定着したいと言う。しかし現実は容易でない。外国人事務職労働者を採用する韓国企業はごく少数だ。これに対し日本では企業の40%が外国人留学生を採用する。韓国では外国人がE-7(特定活動)ビザを取るのが簡単でなく、大企業でなければ採用するのが難しい。E-7ビザで働くには企業は前年度の国民1人当たりGNIの80%に当たる3524万ウォン(2023年基準)以上の年俸を支給しなければならないが、韓国の中小企業の大卒新入社員の平均年俸は2600万~3000万ウォンにすぎない。
来年韓日国交正常化60周年を迎え両国の青年が互いの労働市場にもっと簡単に進入できる特別なルートを用意するのはどうだろうか。韓日の青年は専門知識や技術を持つホワイトカラー労働者に当たるので不法滞在に対する懸念が少なく、両国の経済力が似ており賃金格差問題も大きくない。韓日の青年が互いの労働市場に自由にアクセスできる環境が設けられるならば両国経済に新たな活力を吹き込むだろう。
イ・チャンミン/韓国外国語大学融合日本地域学部教授
◇外部執筆者のコラムは中央日報の編集方針と異なる場合があります。
韓国観光公社の統計でもこうした流れが現れる。2023年に韓国を訪問した留学・研修目的の日本人入国者は1万3500人で、過去のいつになく多かった。今年は9月までですでに1万2000人を超え記録更新が確実視される。国籍別留学生数は中国、ベトナム、日本の順で多かったが、日本人留学生は毎年20%ずつ増加している。
これまでわれわれにおなじみの流れは韓国青年の日本留学と就職だった。1965年の韓日国交正常化から60年間、多くの韓国青年が日本に留学し勉強し一部は現地に定着した。この10年間に日本の働き手不足と韓国の青年失業の中で韓国政府も積極支援に出た。2013年に韓国産業人材公団が主導したK-Move事業は青年たちの日本就職を支援し、2018年に雇用労働部と外交部は韓日をつなぐプロジェクトを通じて5年間に1万人の青年が日本で働けるよう支援した。最近もKOTRAは日本での就職を希望する韓国青年を対象に定期的な日本ジョブフェアと能力強化セミナーを継続している。
2000年代後半から日本は労働人口減少に対応するため外国人留学生の卒業後の就職を奨励し、特定技術分野で外国人専門人材の滞在を拡大する案を用意した。2012年からは「高度人材ポイント優待制度」を導入し高級外国人材誘致に出た。現在日本国内の高級外国人材(技術、人文知識、国際業務在留資格者)数は約72万人で全外国人就労者の35%を超える。日本に就職する韓国の青年たちもこの高級外国人材に該当する。日本企業の低い初任給と韓国との企業風土の違いにより一部は韓国にUターンするが、毎年多くの韓国青年が日本企業の扉を叩いている。
2024年10月基準で韓国の15~29歳の青年層失業率は5.1%だが働きたい欲求が完全に満たされていない労働力を意味する拡張失業率は24.5%に迫る。40万人に達する求職断念者の4人に1人が青年層であるほど青年雇用問題が深刻だ。しかし2028年からは経済活動人口と就業者数が本格的に減少し始め、2032年までに約89万4000人の追加人材が必要と予想される。日本が体験する深刻な働き手不足問題に韓国も近く直面することになるだろう。世界最低水準の合計特殊出生率を反転させられなければ韓国も日本のように外国人専門人材を積極的に受け入れる体制を用意しなければならない。
授業を聞く日本人留学生に韓国生活に関して尋ねると、だれもが韓国が大好きでここに就職して定着したいと言う。しかし現実は容易でない。外国人事務職労働者を採用する韓国企業はごく少数だ。これに対し日本では企業の40%が外国人留学生を採用する。韓国では外国人がE-7(特定活動)ビザを取るのが簡単でなく、大企業でなければ採用するのが難しい。E-7ビザで働くには企業は前年度の国民1人当たりGNIの80%に当たる3524万ウォン(2023年基準)以上の年俸を支給しなければならないが、韓国の中小企業の大卒新入社員の平均年俸は2600万~3000万ウォンにすぎない。
来年韓日国交正常化60周年を迎え両国の青年が互いの労働市場にもっと簡単に進入できる特別なルートを用意するのはどうだろうか。韓日の青年は専門知識や技術を持つホワイトカラー労働者に当たるので不法滞在に対する懸念が少なく、両国の経済力が似ており賃金格差問題も大きくない。韓日の青年が互いの労働市場に自由にアクセスできる環境が設けられるならば両国経済に新たな活力を吹き込むだろう。
イ・チャンミン/韓国外国語大学融合日本地域学部教授
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