2015年6月2日、ワシントンの在米中国大使館で開かれた歓迎レセプションで、李克新次席政務公使が赴任の挨拶をしている。[在米中国大使館サイト キャプチャー]
米国通の李氏は中国外交の指令塔である王懿外事弁公室主任を補佐することになる。李氏は世界貿易機関(WTO)など経済外交を進める外交部国際経済局長を歴任した。対中関税の引上げを公言したトランプ第2期に備えた布石とみられる。
李氏は2017年12月「米国の軍艦が台湾高雄に寄港する日がわれわれ解放軍が台湾を武力で統一する日」と発言して世間の注目を集めた。米議会が台湾と軍艦相互交流を明記した国防権限法を通過させたことに対し、彼の口を通じて中国の「レッドライン」を明らかにしたと解釈された。
李氏の起用と共に中国外交部次官級要人も世代交代が進んだ。昨年失脚した秦剛外交部長の礼賓司長(儀典局長)後任を6年間担当している洪磊氏(55)が10月22日部長助理(次官補)に昇進した。これに先立ち9月には1971年生まれのユーラシア局長、劉彬氏(53)が次官補に昇進した。
7月に邢海明大使の離任後、4カ月間空席だった駐韓中国大使には国連次席大使の戴兵氏(57)が内定した。河南財経政法大学の李春福教授は中央日報の取材に対して「米国・ロシアを相手にしながら多国間外交の豊富な経験を積んできた戴氏の韓国大使内政には、トランプ大統領と金正恩(キム・ジョンウン)委員長の朝米直取引を韓国・ロシアを含む多国間テーブルに変えようとする中国の意志が込められたものとみられる」と明らかにした。
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