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【コラム】トランプ氏が当選すれば在韓米地上軍の撤収推進も(2)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

トランプ前米大統領

◆ケネディ政権と国際開発局設立

こうした共和党政権とは違い、民主党政権は対外的に積極的な政策をした。すでに第2次世界大戦と韓国戦争を通じてルーズベルト政権とトルーマン政権は海外の戦争に積極的に介入する政策を進めた。第2次世界大戦期間に米国の経済が最も好況だったという点を根拠とし、韓国戦争勃発直後に軍事費増加を積極的に推進した。

1960年代初め、ケネディ政権は対外援助を大幅に拡大した。米国の対外政策が国際開発局(USAID)に一元化された。戦争と植民地の経験で被害を受けた地域に対する余剰農産物を利用した救護と復旧が中心だった1950年代とは違い、長期間の計画を持って借款を供与する再建援助に変化した。


ベトナムの状況が悪化していたが、ケネディ政権に続くジョンソン政権もベトナムから撤収しなかった。むしろ戦闘部隊を派兵しながらベトナムで米国の戦争を始めた。ここにアジア同盟国の軍隊派兵を要請し、そのすべての費用を米国が充当した。ソ連が国連安保理にいる限り、国連軍をこれ以上は動員できなかった。

◆ジョンソンとベトナム、クリントンと北朝鮮

ベトナム戦争期間、ジョンソン政権は同盟国に対して貿易恩恵を提供した。韓国をはじめ、ベトナムに戦闘部隊を派兵したフィリピンとタイは戦線だけでなく米国市場で多くの利益を得ることができた。このためジョンソン政権が終わるとすぐに米国議会は特別委員会を構成し、米政府のお金を受けた韓国をはじめとする参戦国に対する調査に入った。

経済での積極的な介入政策はクリントン政権でさらに表れた。1970年代後半、民主党のカーター政権の消極的な態度によりイラン、ニカラグアでの革命、そしてソ連のアフガニスタン侵攻が発生したという判断から、クリントン政権は中東だけでなくバルカン半島に積極的に介入した。北朝鮮の核問題を解決するための北朝鮮核施設打撃計画も立てた。

1994年に北朝鮮とジュネーブ合意を結んで軽水炉建設と重油提供をする代わりに北朝鮮の核問題を解決しようとした。またWTOという新しい世界貿易機関を設立し、全世界の市場を動かすことができる一つの巨大な土台を作ろうとした。WTOは米国に絶対的に有利な機関ではなかったが、市場拡大のためにこれを推進した。

オバマ政権は息子ブッシュ政権時代に崩れた米国のソフトパワーと同盟関係を再建しようと努力した。もちろん多くの政策は米国内での医療保険をはじめとする社会福祉政策の強化に焦点が合わされ、イラン・キューバ問題に積極的に介入しながら韓半島問題はほとんど注目されなかったが、北朝鮮および同盟問題で最大限に原則を守ろうとした。

◆あらゆる状況に備えるべき

もうすぐ米大統領選挙の結果が出る。誰が大統領になろうと、過去の民主党と共和党の政策の枠組みを継続するだろう。特にトランプ氏の場合、米国政府の財政支出を減らすために海外への介入を縮小するのはもちろん、海外の米軍の駐留費用のうち同盟国の負担を急激に増やすはずだ。すでに韓国と日本、欧州はこれを経験している。結局は米国政府の負担を減らすため、ブッシュ政権と似た在韓米地上軍撤収政策を進める可能性も高い。

またトランプ氏は大統領になればウクライナでの戦争をすぐに終結させるという約束も守ろうとするだろう。これは北朝鮮のロシア派兵をきっかけにウクライナ戦争に介入しようとする韓国政府の動きと衝突する可能性もある。

民主党が再執権すれば状況は異なるかもしれない。しかし米国はすでに以前の米国でない。また民主党がいつも共和党と違っていたわけではない。ケネディ政権、カーター政権当時、米政府は在韓米軍縮小政策を推進した。バイデン政権でも米中間の葛藤は続いた。民主党政権の経済政策も過去とは違い、共和党との積集合が拡大しているのが現実だ。

誰が当選しようと、韓国政府はあらゆる準備をしておかなければいけない。北朝鮮-ロシアがさらに近づく状況で国家と国民の安全のためのあらゆる対策とオプションを持っておく必要がある。

パク・テギュン/ソウル大国際大学院教授


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