激戦州の支持構図にひびが入った主要因は、選挙終盤での浮動層の支持だ。「この数日で支持候補を決めた」という有権者の５８％はハリス氏を選んだが、これに対しトランプ氏を支持することにしたという回答は４２％にとどまった。支持候補を最近決めた有権者を対象にした調査では、サンベルトでハリス氏が６６％、トランプ氏が３４％でハリス氏が３２ポイントリードし、トランプ氏はラストベルトで６０％対４０％と２０ポイントリードした。結局大詰めで浮動層をハリス氏がサンベルトで多く吸収した結果が全般的な騰勢を牽引したと分析される。「ハリス氏のサンベルト躍進、トランプ氏のラストベルト善戦」に要約される今回の調査結果をめぐりニューヨーク・タイムズは「驚くべき変化」としながらも、「確実な優位性がなく誤差範囲内で激しく戦うのは勝負が依然として不確実だという意味」と指摘した。


大詰めで投票者の支持がハリス氏に有利な流れというのは英世論調査会社フォーカルデータがこの日公開した調査結果でも現れる。この１カ月間で米国の有権者３万１０００人を対象に多重レベル回帰分析と事後階層化（ＭＲＰ）技法を使って質問・分析した結果、ハリス氏はペンシルベニア州、ウィスコン州、ネバダ州での優勢を基盤に勝利すると予測された。フォーカルデータのジェームズ・カナガスリアム最高研究責任者（ＣＲＯ）は「われわれのＭＲＰモデルは大統領選挙期間中トランプ氏勝利を示してきたが最後の分析で民主党側に傾いた」とした。フォーカルデータは２０１６年の英国のＥＵ離脱国民投票結果を正確に当てて注目された。



互いの票田まで叩いた…シャイ・トランプｖｓヒドゥン・ハリス「隠れた票争い」（１）