個人を集団で命名するのは便利だが危険だ。その瞬間、個人の人間性は埋もれ、抹殺されたりするからだ。
ロシアに派兵された北朝鮮軍がそうだ。「特殊作戦軍」「暴風軍団」という名称は警戒心を高める。北朝鮮軍の実際の役割とロシアが提供する反対給付などを考慮すると、韓半島(朝鮮半島)の安保環境に前例のない深刻な脅威が形成されたのも事実だ。
しかしこれに劣らず注目すべきことはその後ろにいる個人だ。
<特殊作戦軍第11旅団に入隊して間もない17歳のミンジュンがロシアに到着してからすでに2カ月が経過した。清津(チョンジン)からロシア軍の揚陸艦に乗ってウラジオストクに行く時、ミンジュンは理由が分からなかった。いつものように十分な説明は聞けなかった。「敬愛する金正恩同志」のために存在する「人民の軍隊」として質問は当然できない。ロシアの軍服が支給されて訓練を数週間受ける時も、ミンジュンは何のための準備かが分からなかった。西南部クルスクに移動した瞬間までもだ。
訓練は受けたものの、銃弾やミサイルが飛ぶ実際の戦場は初めてだった。頻繁に頭の上にまで飛んでくるドローンはここに来て初めて見た。皮膚が裂け、鮮血が飛び、手足を失う軍人が毎日のように生じる。故郷から人員は次々と到着するが、死亡者と負傷者があまりにも多いため数がどれほど増えるかも把握できない。数カ月前、前方部隊でのDMZ地雷埋設作業中に爆発事故が生じて失明した人がいるという噂を聞いた時、ミンジュンは本当に危ないと感じた。しかし今は「どうせ負傷するのなら故郷の方がよいのでは」と考えたりする。手紙1枚も送れず離れた母、ここで何かあれば私を家に戻してくれるのだろうか。答えを聞くのが恐ろしい質問をミンジュンは今日も口外には出せない>
韓米情報当局の評価と海外の報道、脱北者の証言、専門家の分析などに基づいてナラティブ式に仮想的に構成したロシア派兵軍人の1カ月後の状況だ。作為的な側面もあるが、現在のところ現実化の可能性が低くないシナリオだ。
【コラム】北朝鮮「暴風軍団」と17歳の少年(2)
ロシアに派兵された北朝鮮軍がそうだ。「特殊作戦軍」「暴風軍団」という名称は警戒心を高める。北朝鮮軍の実際の役割とロシアが提供する反対給付などを考慮すると、韓半島(朝鮮半島)の安保環境に前例のない深刻な脅威が形成されたのも事実だ。
しかしこれに劣らず注目すべきことはその後ろにいる個人だ。
<特殊作戦軍第11旅団に入隊して間もない17歳のミンジュンがロシアに到着してからすでに2カ月が経過した。清津(チョンジン)からロシア軍の揚陸艦に乗ってウラジオストクに行く時、ミンジュンは理由が分からなかった。いつものように十分な説明は聞けなかった。「敬愛する金正恩同志」のために存在する「人民の軍隊」として質問は当然できない。ロシアの軍服が支給されて訓練を数週間受ける時も、ミンジュンは何のための準備かが分からなかった。西南部クルスクに移動した瞬間までもだ。
訓練は受けたものの、銃弾やミサイルが飛ぶ実際の戦場は初めてだった。頻繁に頭の上にまで飛んでくるドローンはここに来て初めて見た。皮膚が裂け、鮮血が飛び、手足を失う軍人が毎日のように生じる。故郷から人員は次々と到着するが、死亡者と負傷者があまりにも多いため数がどれほど増えるかも把握できない。数カ月前、前方部隊でのDMZ地雷埋設作業中に爆発事故が生じて失明した人がいるという噂を聞いた時、ミンジュンは本当に危ないと感じた。しかし今は「どうせ負傷するのなら故郷の方がよいのでは」と考えたりする。手紙1枚も送れず離れた母、ここで何かあれば私を家に戻してくれるのだろうか。答えを聞くのが恐ろしい質問をミンジュンは今日も口外には出せない>
韓米情報当局の評価と海外の報道、脱北者の証言、専門家の分析などに基づいてナラティブ式に仮想的に構成したロシア派兵軍人の1カ月後の状況だ。作為的な側面もあるが、現在のところ現実化の可能性が低くないシナリオだ。
【コラム】北朝鮮「暴風軍団」と17歳の少年(2)
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