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雇用・成長は良い? 体感景気「暗鬱」…韓国版「バイブセッション」懸念(1)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
半導体の輸出好調、雇用率が過去最高、1%台の物価上昇率…。

韓国政府が景気回復動向を強調するたびに言及される経済指標だ。一言で韓国経済の状態は「悪くない」ということだ。しかし経済の主体は表面的に表れた指標と体感景気の隔たりが大きいと反論している。実際の経済状況とは違って経済の主体が「心理的不景気」を感じる、いわゆる韓国版「バイブセッション(vibecession)」が表面化しているという指摘が出ている。

バイブセッションとは「vibe(雰囲気)」と「recession(景気沈滞)」の合成語だ。最近、米国ではインフレが緩和して雇用が増えるゴルディロックス(熱くも冷たくもない理想的な状況)にもかかわらず、米国人の経済心理が上向かないことを表す言葉として使われている。


◆経済指標が良好?…市場の反応と隔たり

問題は韓国でも似た状況が生じている点だ。まず、米国と同じく表面的な指標は良好だ。統計庁によると、9月基準の雇用率は1年前に比べ0.1ポイント上昇した63.3%だった。1982年の月間統計作成以降、9月基準で最も高い。同じ期間、失業率は0.2ポイント下落の2.1%と、完全雇用水準に達したという評価が出ている。

高かった物価は安定を取り戻した。9月の消費者物価上昇率は1.6%(前年同月比)と、2021年3月(1.9%)以降で初めて1%台に下がった。韓国銀行(韓銀)の物価安定目標値(2%台)を下回る数値だ。今年、国内外研究機関が予測した年間経済成長率は2.5%前後だ。政府は1人あたりの国民所得2万ドル以上の主要20カ国のうち米国と共に最も高い予測値だと強調している。

しかし経済主体の景気認識は全く違った。企業景気実体調査指数(BSI)に消費者動向指数(CSI)を反映した経済心理指数(ESI、循環変動値)は2022年7月(100.1)以降100を超えていない。経済心理指数は民間経済主体の経済心理を表す指数で、数値が100未満なら過去の平均より悲観的であることを表す。今年に入ってからは1-10まで93を維持している。

企業心理はさらに冷え込んでいる。韓国経済人連合会が売上高基準600大企業を対象にBSIを調査した結果、11月の予測値は91.8と、前月比4.4ポイント下落した。昨年10月(6.3ポイント下落)以来13カ月ぶりの大幅下落だ。ただ、物価上昇の鈍化と政策金利引き下げの影響で、消費者心理を表すCSIは9月より1.7ポイント上昇した101.7となった。


雇用・成長は良い? 体感景気「暗鬱」…韓国版「バイブセッション」懸念(2)

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