過去最大規模の石油化学設備工事であるため、工事資材の量も途轍もない。土木コンクリート量だけで合わせて34万8197立方メートルに上る。レミコン車両1台が5万8000回往復して運ぶことができる量だ。工程の39.8%が進行した現在、月4000人の人材が投入されているが、来年7-9月期には1万4000人まで増える予定だと現代建設は説明した。地域経済にはすでに活気が回っているという話も出ている。2026年6月の竣工が目標だ。
シャヒーンプロジェクトを眺める業界の見方は多様だ。韓国の石油化学企業は羨望混じりのため息をつく。業況が悪い状況でも9兆ウォン以上を投入できるアラムコの資本力に対するうらやましさと、シャヒーンプロジェクトが2026年6月に完工した時に供給過剰がさらに深刻化するのではないかというため息だ。シャヒーンプロジェクトのスチームクラッカーは年間180万トンのエチレンを生産する予定だが、単一設備基準で世界最大規模だ。「蔚山シャヒーンの完工時点が石油化学業界の構造調整のデッドライン」という話も出ている。
◇自信の源は原価競争力
シャヒーンプロジェクトが投資に対して十分な収益を出せるかも業界の関心だ。2019年の検討当時には石油化学業界の供給過剰は激しくなかったが、現在の状況ではプロジェクトの速度調節が必要だという声もある。
これに対してエスオイルのパク・ソンフン工場支援部門長は、「市場反騰の可能性も十分にあるとみている」と話した。来年にも中国と中東の設備増設が終われば石油化学製品の供給過剰が緩和される可能性があるという意味だ。
エスオイルの大規模投資には価格競争力に対する自信がある。シャヒーンプロジェクトで初めて導入されたアラムコの新技術であるTC2Cが核心だ。TC2Cは複雑な過程を経ずとも原油からナフサを抽出できる技術で、エスオイルはTC2Cでナフサ抽出量が通常の施設よりもはるかに多くなると予想する。通常、石油化学企業はナフサを調達して製品を生産するが、エスオイルはシャヒーンプロジェクト完工後にはナフサを生産して石油化学製品を生産できる。その上ナフサを抽出する原油もアラムコから供給される。石油化学工程の原料から完成品まで自社グループ内で需給すれば競合する企業よりもコスト競争力が大きくなる。エスオイルは石油化学売り上げの割合を今年の半期報告書基準で現在の12.8%から25%まで引き上げるという計画だ。
ハナ証券のユン・ジェソン研究員は最近のレポートで、「エスオイルは中長期的にシャヒーンプロジェクト竣工後にコスト競争力の優位を基に利益水準が上向くだろう。圧倒的なシャヒーンプロジェクトの相対的競争力を肯定的に評価する必要がある」との考えを示した。
石油化学は業況厳しいのに…韓国エスオイルは9兆ウォン投じて規模拡大(1)
シャヒーンプロジェクトを眺める業界の見方は多様だ。韓国の石油化学企業は羨望混じりのため息をつく。業況が悪い状況でも9兆ウォン以上を投入できるアラムコの資本力に対するうらやましさと、シャヒーンプロジェクトが2026年6月に完工した時に供給過剰がさらに深刻化するのではないかというため息だ。シャヒーンプロジェクトのスチームクラッカーは年間180万トンのエチレンを生産する予定だが、単一設備基準で世界最大規模だ。「蔚山シャヒーンの完工時点が石油化学業界の構造調整のデッドライン」という話も出ている。
◇自信の源は原価競争力
シャヒーンプロジェクトが投資に対して十分な収益を出せるかも業界の関心だ。2019年の検討当時には石油化学業界の供給過剰は激しくなかったが、現在の状況ではプロジェクトの速度調節が必要だという声もある。
これに対してエスオイルのパク・ソンフン工場支援部門長は、「市場反騰の可能性も十分にあるとみている」と話した。来年にも中国と中東の設備増設が終われば石油化学製品の供給過剰が緩和される可能性があるという意味だ。
エスオイルの大規模投資には価格競争力に対する自信がある。シャヒーンプロジェクトで初めて導入されたアラムコの新技術であるTC2Cが核心だ。TC2Cは複雑な過程を経ずとも原油からナフサを抽出できる技術で、エスオイルはTC2Cでナフサ抽出量が通常の施設よりもはるかに多くなると予想する。通常、石油化学企業はナフサを調達して製品を生産するが、エスオイルはシャヒーンプロジェクト完工後にはナフサを生産して石油化学製品を生産できる。その上ナフサを抽出する原油もアラムコから供給される。石油化学工程の原料から完成品まで自社グループ内で需給すれば競合する企業よりもコスト競争力が大きくなる。エスオイルは石油化学売り上げの割合を今年の半期報告書基準で現在の12.8%から25%まで引き上げるという計画だ。
ハナ証券のユン・ジェソン研究員は最近のレポートで、「エスオイルは中長期的にシャヒーンプロジェクト竣工後にコスト競争力の優位を基に利益水準が上向くだろう。圧倒的なシャヒーンプロジェクトの相対的競争力を肯定的に評価する必要がある」との考えを示した。
石油化学は業況厳しいのに…韓国エスオイルは9兆ウォン投じて規模拡大(1)
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