エジプトの資料写真[Pixabay]
WHOのテドロス・アダノム事務局長は同日、「マラリアはエジプト文明のように古い病気だが、ファラオを苦しめたこの病気はもはや未来の脅威にならない。エジプトのマラリア撲滅国認定は本当に歴史的なことだ」と述べた。
マラリアはマラリア原虫に感染した蚊に刺されることでかかる急性熱病だ。全世界で毎年2億人以上が感染し、このうち50万人ほどが死亡する。
WHOから撲滅認定を受けてマラリア清浄国になるためには、3年連続でマラリア発病件数があってはならない。感染症に迅速に対応できる保健システムを備えているかも認定の要件だ。
エジプトのマラリア発病の歴史は古代にさかのぼる。紀元前4000年前まで発病記録が残っているというのがWHOの説明だ。
紀元前1333年から1324年までの9年間、エジプトを統治したツタンカーメンもマラリアを患っていた事実がミイラに対する遺伝子分析を通じて明らかになった。
エジプトは1920年から約100年間、マラリアの発病を統制するために取り組んだ。1930年、マラリアを法定感染症に指定して本格的に対応を始めたが、第2次世界大戦の時期に感染事例が急増した。
1969年、アスワン・ハイ・ダムの建設で蚊の繁殖地が拡大し、マラリアの危険が大きくなったりもした。
エジプトは媒介体の統制と公衆保健監視事業を展開して疾病統制を強化し、2014年にアスワン州で発生した小規模な感染事例を効果的に統制して以来、発病件数をゼロに維持してきた。
同日、エジプトまで含めてマラリア清浄国として認定された国は44カ国だ。東部地中海地域ではアラブ首長国連邦(UAE)とモロッコに続き、エジプトが3番目の認定国になったとWHOは伝えた。
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