北朝鮮軍のロシア派兵で韓半島(朝鮮半島)安保を威嚇する朝ロ間の「不良同盟」の実体が可視化している。合法的核保有国であるロシアが戦争で不法核開発国の北朝鮮の本格的な援助を受けることは、それ自体で拡大抑止を基盤として北朝鮮の脅威を抑制してきた韓米同盟に対する挑戦と見ることができる。朝ロの間にどのような危険な裏取り引きが存在するのか予測するのが難しいという点からだ。朝ロ同盟の持続性により、韓半島が冷戦回帰の舞台になる懸念もある。
◇「より有利な位置を確保するために無理筋を敢行」
今年6月、ロシアのプーチン大統領が北朝鮮を訪問して金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長と首脳会談を行い、両国が「包括的戦略パートナーシップ条約」(新朝ロ条約)を結んだ後から両国間の軍事協力深化はすでに予測されていた。それでも戦闘兵の直接派兵などの速度や砲弾支援などの規模は予想を越えるというのが韓国政府内外の評価だ。
プーチン大統領としては翌月5日に行われる米大統領選挙を念頭に置いているという分析だ。誰が大統領になっても、大統領選挙以降の米国リーダーシップの不確実性が除去されれば、休戦や終戦などウクライナ戦の戦況を変えるための議論にも弾みがつく可能性が高いためだ。
外交消息筋は「プーチンが北朝鮮からの派兵まで結局受けたのは、無理筋であるとは知りながらも、戦争でできるだけ有利な位置を確保しなければならない時点だと判断したから」と伝えた。
◇体制脅威論理の「矛盾」露呈
北朝鮮が地上軍を大規模に派兵するのは事実上初めてであることから、金正恩政権にとっても大きな負担であることは間違いない。対内的にはまだロシアに対する武器や兵力支援の事実を全く知らせていない点もこれを傍証している。
これまで北朝鮮は韓米が体制を威嚇するから核・ミサイルを開発を行うという論理で辻褄あわせをしてきたが、今回の派兵はこれを自ら否定するものでもある。体制脅威を受ける中で大規模な武器と兵力を国外に送りだすこと自体が論理的矛盾であるためだ。
それでも金委員長が派兵まで決心したのは、短期的にはプーチン大統領の切迫さを利用して利益を得る適正な時期という判断を下したためとみえる。人員派遣を外貨稼ぎに十分活用する一方、ロシアから軍事技術の支援を受けて「バケットリスト」に入れた武器を完成させようという狙いだ。
まず今年5月に失敗した偵察衛星関連の技術支援を受ける可能性がある。当時にもすでに北朝鮮がロシアから新型エンジンの支給をまるごと受けていたと韓国情報当局は判断していたが、すでにロシア技術陣の支援を受けて不具合を改善しながら年内の追加発射時期を調整している可能性が高い。搭載体の技術支援も可能だ。
金委員長が2021年第8回党大会で言及した原子力潜水艦関連の技術支援の可能性も排除することはできない。最初から原子力潜水艦に必要な小型原子炉の提供を受ける可能性もささやかれている。韓国軍当局は、最近「最終的に原子力技術を適用できるかどうかは今後を見守らなければならないが、原子力潜水艦と見られる艦艇の初期建造段階が確認された」と評価した。
大陸間弾道ミサイル(ICBM)の開発に関連し、まだそれほど進んでいないと評価される再進入技術などの移転も北朝鮮は期待しているものとみられる。金委員長が最近注力している在来式武器の先端化はロシアとしては支援にあたり相対的に負担が少ない分野でもある。
軍派兵「不良同盟」の誕生…北朝鮮、ロシアから原子力潜水艦技術を受けるか(2)
◇「より有利な位置を確保するために無理筋を敢行」
今年6月、ロシアのプーチン大統領が北朝鮮を訪問して金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長と首脳会談を行い、両国が「包括的戦略パートナーシップ条約」(新朝ロ条約)を結んだ後から両国間の軍事協力深化はすでに予測されていた。それでも戦闘兵の直接派兵などの速度や砲弾支援などの規模は予想を越えるというのが韓国政府内外の評価だ。
プーチン大統領としては翌月5日に行われる米大統領選挙を念頭に置いているという分析だ。誰が大統領になっても、大統領選挙以降の米国リーダーシップの不確実性が除去されれば、休戦や終戦などウクライナ戦の戦況を変えるための議論にも弾みがつく可能性が高いためだ。
外交消息筋は「プーチンが北朝鮮からの派兵まで結局受けたのは、無理筋であるとは知りながらも、戦争でできるだけ有利な位置を確保しなければならない時点だと判断したから」と伝えた。
◇体制脅威論理の「矛盾」露呈
北朝鮮が地上軍を大規模に派兵するのは事実上初めてであることから、金正恩政権にとっても大きな負担であることは間違いない。対内的にはまだロシアに対する武器や兵力支援の事実を全く知らせていない点もこれを傍証している。
これまで北朝鮮は韓米が体制を威嚇するから核・ミサイルを開発を行うという論理で辻褄あわせをしてきたが、今回の派兵はこれを自ら否定するものでもある。体制脅威を受ける中で大規模な武器と兵力を国外に送りだすこと自体が論理的矛盾であるためだ。
それでも金委員長が派兵まで決心したのは、短期的にはプーチン大統領の切迫さを利用して利益を得る適正な時期という判断を下したためとみえる。人員派遣を外貨稼ぎに十分活用する一方、ロシアから軍事技術の支援を受けて「バケットリスト」に入れた武器を完成させようという狙いだ。
まず今年5月に失敗した偵察衛星関連の技術支援を受ける可能性がある。当時にもすでに北朝鮮がロシアから新型エンジンの支給をまるごと受けていたと韓国情報当局は判断していたが、すでにロシア技術陣の支援を受けて不具合を改善しながら年内の追加発射時期を調整している可能性が高い。搭載体の技術支援も可能だ。
金委員長が2021年第8回党大会で言及した原子力潜水艦関連の技術支援の可能性も排除することはできない。最初から原子力潜水艦に必要な小型原子炉の提供を受ける可能性もささやかれている。韓国軍当局は、最近「最終的に原子力技術を適用できるかどうかは今後を見守らなければならないが、原子力潜水艦と見られる艦艇の初期建造段階が確認された」と評価した。
大陸間弾道ミサイル(ICBM)の開発に関連し、まだそれほど進んでいないと評価される再進入技術などの移転も北朝鮮は期待しているものとみられる。金委員長が最近注力している在来式武器の先端化はロシアとしては支援にあたり相対的に負担が少ない分野でもある。
軍派兵「不良同盟」の誕生…北朝鮮、ロシアから原子力潜水艦技術を受けるか(2)
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