トランプ前大統領が在任時に在韓米軍撤収または縮小をテコとして「韓国と立派な取引をした」と話した。トランプ氏の当選時にはバイデン政権と合意した韓国の防衛費分担金に対する再協議を要求する可能性を示唆した発言とも解釈される。

トランプ氏は１３日に放映されたフォックスニュースとのインタビューで、「私は彼ら（韓国）に４万人の兵士（実際の在韓米軍は２万８５００人）がおり彼らが危険な状況に置かれていると話した。（これを通じて）韓国と立派な取引をした」と話した。

トランプ氏在任時の防衛費分担金交渉と韓米自由貿易協定（ＦＴＡ）改正などを交渉する過程で在韓米軍の撤収または縮小の可能性に言及し米国に有利な交渉を引き出したことを誇示した話とみられる。


実際にトランプ氏は執権時に防衛費分担金をそれまでの５～６倍水準に大幅に引き上げることを韓国に要求した。しかし両国政府は分担金規模に対する溝を埋められず、結局バイデン政権発足直後の２０２１年１月の後続交渉を通じて折衷点を求めた。

韓米はバイデン政権最後の年となる今月初め、２０３０年まで適用する防衛費分担金交渉文案に合意した状態だ。２０２６年の分担金を前年比８．３％引き上げた１兆５１９２億ウォンに決め、２０３０年まで毎年消費者物価指数増加率を反映するという内容を骨子とする。

しかしトランプ氏が当選する場合、バイデン政権と合意した分担金協定を白紙化するかもしれないとの懸念も少なくない。

趙賢東（チョ・ヒョンドン）駐米韓国大使も１１日の国会外交統一委員会の国政監査で「（分担金に対し）議会の批准同意を受けていない米国は大統領権限によりそうした（再協議要求）可能性を排除できない。そうした（再協議を要求する）可能性が全くないとは言えない」と話した。

一方、トランプ氏はこの日のインタビューでも北朝鮮の金正恩（キム・ジョンウン）国務委員長に言及した。彼は在韓米軍に対する言及直後、「私は金正恩と非常に良く過ごした。もし私が執権しなかったとすれば（北朝鮮と）核戦争が起きただろう」と主張した。