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ガーナ訪れた辛東彬ロッテ会長…人口14億人アフリカ市場のドア叩くか

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

ロッテグループの辛東彬会長と韓日のロッテ系列食品会社の経営陣がガーナを訪れカカオ供給網を点検した。写真は辛会長(左から2人目)がガーナのスフムにあるカカオ農場を訪問しカカオ栽培環境について説明を聞いている姿。[写真 ロッテ持ち株]

ロッテグループの辛東彬(シン・ドンビン、重光昭夫)会長がチョコレートの原料であるカカオの需給状況を点検するためアフリカのガーナを訪れた。先月ポーランドのワルシャワでプレッツェル菓子の「ペペロ」を売り上げ1兆ウォン規模の世界的ブランドにすると宣言したのに続く世界的な動きだ。人口14億人規模のアフリカ市場開拓を念頭に置いたという見方も出ている。

ロッテグループは10日、辛会長と韓日のロッテ系列食品会社の経営陣が8日にガーナのスフム地域のカカオ農場を訪れ原材料供給網を点検したと明らかにした。最近ガーナのココア作況が振るわず原材料需給に問題が生じていることから韓日ロッテの経営陣が立ち上がったのだ。この席にはロッテグループのイ・ヨング食品群総括代表、ロッテウェルフードのイ・チャンヨプ代表、日本ロッテホールディングスの玉塚元一代表らが同行した。

◇需給緊迫するチョコレート原料のカカオ


現地のカカオ農場を訪れた韓日ロッテ経営陣は、カカオの生産状況を点検し原材料供給の安定化案を話し合った。韓日ロッテは「持続可能カカオ豆プロジェクト」を通じてカカオを共同購入して費用を節約し、削減した費用の一部を現地の労働環境改善、農業教育プログラム開発、基盤施設建設などに投資することにした。

辛会長が原材料需給点検に直接乗り出したのは猛暑と病虫害によりガーナのカカオ作況が振るわなかったためだ。ガーナはコートジボワールに次いで世界2位のカカオの産地だ。作況不振の影響でカカオ価格も大きく上がった。ニューヨーク商品取引所で取引されるカカオ先物価格は昨年3月の1トン当たり2933ドルから今年3月には9766ドルと1年間で約3.3倍に上がった。韓日ロッテは代表商品「ガーナチョコレート」を作る際にガーナ産カカオを使っており打撃が大きかった。

韓日ロッテ経営陣はカカオ需給点検に続きカカオ生産を総括する現地政府機関ガーナココアボードを訪ねカカオの苗木13万株を寄付した。苗木寄贈式に参加した辛会長は「50年以上ガーナチョコレートが顧客に愛されるよう優秀な品質のカカオを生産したガーナの関係者の労苦に感謝する。韓日ロッテが力を合わせて持続可能なカカオ豆生産ができるよう積極的に協力したい」と話した。

◇人口14億人のアフリカ大陸市場の扉叩く

辛会長は出張中にアフリカ大陸自由貿易圏(AfCFTA)のワムケレ・メネ事務局長と会い、アフリカ市場進出の可能性を打診したりもした。2019年にアフリカ54カ国が加盟して始まったAfCFTAは加盟国数基準で世界最大規模の自由貿易圏だ。AfCFTA加盟国の人口は14億人に達し、国内総生産(GDP)は3兆4000億ドル規模だ。

アフリカはロッテが進出していない最後のブルーオーシャン市場と評価される。ロッテウェルフードはミャンマー、カザフスタン、ベルギーなど8カ国に現地法人を設立して市場を開拓しているが、アフリカには進出できていない。ロッテ持ち株関係者は「これまでアフリカは主要原料の供給地だったが販売市場ではなかった。時期がいつになるかはわからないが、販路を広げるためにいつかは必ず進出しなければならない市場」と話した。

一方、韓日ロッテは両社の代表ブランドを世界的メガブランドとして育成するため積極的に乗り出している。先月にはワルシャワで辛会長主宰により「ワンロッテ食品社戦略会議」を開き、ペペロを1号戦略商品に選定した。両社は流通網管理、マーケティングなどのさまざまな部門で協力し世界進出に向けたシナジーを最大化する計画だ。



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