サムスン電子半導体事業を導いる全永鉉（チョン・ヨンヒョン）サムスンＤＳ部門長（副会長）が８日、サムスン電子７－９月期暫定実績発表以降、顧客と投資家、役職員などに陳謝した。サムスン電子ＣＥＯが実績に対して公式コメントを通じて謝ったのは今回が初めてだ。

全氏はコメントで「市場の期待に及ばない成果によって根源的な技術競争力と会社の将来に対してまでご心配をお掛けした」とし「多くの方々がサムスンの危機について語る。このすべての責任は事業を導いている我々にある」と明らかにした。あわせて「根源的な競争力回復のために徹底的に準備する」とした。

全氏はこの日、危機克服方案として、技術の根源的競争力復元、より徹底した未来への準備、組織文化と働き方改革を提示した。また機会があるごとに投資家と活発に疎通していくと約束した。


全氏は「技術と品質は我々の生命であり、決して妥協できないサムスン電子の自尊心」としながら「世の中にない新しい技術、完ぺきな品質競争力だけがサムスン電子が再飛躍できる唯一の道」と強調した。続いて「持っているものを守ろうとする守城マインドではなく、もっと高い目標に向かって疾走する挑戦精神で再武装する」とし「現場で問題点を発見すれば、そのまま表に出して熾烈に討論して改善する」と宣言した。また「我々が激しく挑戦すれば、今の危機は必ず新しい機会に反転させることができると確信している」とし「サムスン電子がもう一度底力を発揮することができるように多くの応援と激励をお願いしたい」と付け加えた。サムスン電子は今年７－９月期売上７９兆ウォン（約８兆６６００億円）、営業利益９兆１０００億ウォンの暫定実績を８日、発表した。売上は史上最大値を記録したが証券街の実績展望値平均である売上８０兆９０００億ウォン、営業利益１０兆７７００億ウォンには及ばなかった。

サムスン電子は連結基準で今年７－９月期売上高は７９兆ウォン、営業利益は９兆１０００億ウォンと暫定集計したとこの日公示した。過去２四半期に比べて売上は６．６６％増加したが、営業利益は１２．８４％減少した。売上は歴代四半期のうちで最大となったが、営業利益は市場の期待値に至らなかった。市場予想値である１０兆７７１７億ウォンを大きく下回る「アーニングショック」水準だった。