「大陸の人工知能(AI)半導体」市場をめぐりファーウェイとエヌビディアの戦争が始まった。中国当局が自国企業に「エヌビディアのチップを使うな」と指示したという報道が出る中でファーウェイが新型AI半導体を出してだ。一方、AIパートナーとして中国より米国を選んだ中東に米国がAIチップ輸出の道を開き、韓国半導体の計算は複雑になっている。
◇中国・ファーウェイ「エヌビディア追い出そう」
サウス・チャイナ・モーニング・ポストなど外信によると、中国国営通信会社のチャイナテレコムは先週、「超巨大言語モデル(LLM)2個を中国製半導体数万個で訓練した」と明らかにした。AI用ハードウエアとソフトウエアのいずれも自立に近づいているとアピールしたのだ。チャイナテレコムはファーウェイのAI半導体「アセンド」を使っている。
最近ファーウェイは第3世代「アセンド910C」のサンプルを中国顧客に発送し始めた。第2世代チップである2022年発売の「910B」が2020年発売のエヌビディアの旧型チップ「A100」と競争したならば、今回出す910Cはエヌビディアの中国向けチップのうち最高仕様であるH20と競争する見通しだ。ウォール・ストリート・ジャーナルによると、中国最大の検索会社バイドゥとティックトックの親会社バイトダンス、通信会社のチャイナモバイルなどがファーウェイの新型チップを買おうと交渉中だ。いずれも既存のエヌビディア顧客だ。
米国が対中先端半導体輸出を規制してからエヌビディアは仕様を引き下げて中国輸出用チップを別に生産し販売してきた。しかし最近中国や香港の外信で「中国当局が自国企業にエヌビディアのH20を使わないよう勧告した」とのニュースが流れている。
ファーウェイは昨年中国で開発された主要LLM70個余りのうち半分以上が自社のチップ910Bで訓練されたと主張する。中国の「エヌビディア依存度引き下げ」の最大受恵者となる格好だ。こうしてみると中国工学界では「このままではファーウェイだけが生き残る」という独占の懸念まで出ているという。ファーウェイがAIチップを売る時に自社ネットワークソリューションとソフトウエアも抱き合わせて売るためだ。
◇韓国HBM市場の影響は
中国で起きたAIチップ戦争が韓国のメモリー半導体業界と広帯域メモリー(HBM)市場に及ぼす影響も注目される。ファーウェイはAIチップ第1、第2世代にそれぞれ第2世代のHBM2と第3世代のHBM2Eを使い、新型メモリーの仕様は明らかにされていない。先月米商務次官が韓国製HBMの中国輸出規制の可能性に言及したが、ファーウェイがこれに備えて上半期にサムスン電子のHBM2Eをすでに買い占めたという外信報道も出てきた。
エヌビディアのH20は第4世代であるHBM3を搭載したが、SKハイニックスとサムスン電子が主に供給するという。H20の中国販売が減少する場合、韓国のメモリー売り上げにも影響を与えかねないという話だ。
中国はHBM製造も自立しようとするが技術格差はある。2026年までに中国は第2世代のHBM2生産が目標だが、サムスンとSKハイニックスは来年に第6世代のHBM4を量産する計画だ。しかしAIアクセラレータに必ずしも最新HBMだけが搭載されるものではない。インテルは先月発売したAIアクセラレータ「ガウディ3」に第3世代のHBM2Eを搭載したが、性能比の価格も考慮したという。
◇中国閉じたら中東が開く
これに対し、エヌビディアのチップの中東輸出はより容易にできるようになった。先月30日に米商務省はデータセンターが「検証された最終使用者資格(VEU)」を申請できるよう規定を変更したが、これでVEUと承認されたデータセンターにチップやサーバーを供給する企業は個別輸出許可を受けなくても良くなる。米国が昨年10月に「中国の裏口になりかねない」としてエヌビディアとAMDの先端チップの中東輸出を統制したが、今回これを解除したのだ。
これは先週アラブ首長国連邦の大統領と米国の大統領が米ワシントンで会い両国のAI技術協力を強化することにした直後に出てきた措置だ。AIの大口投資家であるUAEなど中東の産油国はこれまでファーウェイやバイトダンスなど中国企業と関係を深めていたが、投資関係を断ちAIで米国と手を組んだ。エヌビディアを含む西欧の半導体企業には中国の代わりに中東市場が新たに開かれる形だ。
◇中国・ファーウェイ「エヌビディア追い出そう」
サウス・チャイナ・モーニング・ポストなど外信によると、中国国営通信会社のチャイナテレコムは先週、「超巨大言語モデル(LLM)2個を中国製半導体数万個で訓練した」と明らかにした。AI用ハードウエアとソフトウエアのいずれも自立に近づいているとアピールしたのだ。チャイナテレコムはファーウェイのAI半導体「アセンド」を使っている。
最近ファーウェイは第3世代「アセンド910C」のサンプルを中国顧客に発送し始めた。第2世代チップである2022年発売の「910B」が2020年発売のエヌビディアの旧型チップ「A100」と競争したならば、今回出す910Cはエヌビディアの中国向けチップのうち最高仕様であるH20と競争する見通しだ。ウォール・ストリート・ジャーナルによると、中国最大の検索会社バイドゥとティックトックの親会社バイトダンス、通信会社のチャイナモバイルなどがファーウェイの新型チップを買おうと交渉中だ。いずれも既存のエヌビディア顧客だ。
米国が対中先端半導体輸出を規制してからエヌビディアは仕様を引き下げて中国輸出用チップを別に生産し販売してきた。しかし最近中国や香港の外信で「中国当局が自国企業にエヌビディアのH20を使わないよう勧告した」とのニュースが流れている。
ファーウェイは昨年中国で開発された主要LLM70個余りのうち半分以上が自社のチップ910Bで訓練されたと主張する。中国の「エヌビディア依存度引き下げ」の最大受恵者となる格好だ。こうしてみると中国工学界では「このままではファーウェイだけが生き残る」という独占の懸念まで出ているという。ファーウェイがAIチップを売る時に自社ネットワークソリューションとソフトウエアも抱き合わせて売るためだ。
◇韓国HBM市場の影響は
中国で起きたAIチップ戦争が韓国のメモリー半導体業界と広帯域メモリー(HBM)市場に及ぼす影響も注目される。ファーウェイはAIチップ第1、第2世代にそれぞれ第2世代のHBM2と第3世代のHBM2Eを使い、新型メモリーの仕様は明らかにされていない。先月米商務次官が韓国製HBMの中国輸出規制の可能性に言及したが、ファーウェイがこれに備えて上半期にサムスン電子のHBM2Eをすでに買い占めたという外信報道も出てきた。
エヌビディアのH20は第4世代であるHBM3を搭載したが、SKハイニックスとサムスン電子が主に供給するという。H20の中国販売が減少する場合、韓国のメモリー売り上げにも影響を与えかねないという話だ。
中国はHBM製造も自立しようとするが技術格差はある。2026年までに中国は第2世代のHBM2生産が目標だが、サムスンとSKハイニックスは来年に第6世代のHBM4を量産する計画だ。しかしAIアクセラレータに必ずしも最新HBMだけが搭載されるものではない。インテルは先月発売したAIアクセラレータ「ガウディ3」に第3世代のHBM2Eを搭載したが、性能比の価格も考慮したという。
◇中国閉じたら中東が開く
これに対し、エヌビディアのチップの中東輸出はより容易にできるようになった。先月30日に米商務省はデータセンターが「検証された最終使用者資格(VEU)」を申請できるよう規定を変更したが、これでVEUと承認されたデータセンターにチップやサーバーを供給する企業は個別輸出許可を受けなくても良くなる。米国が昨年10月に「中国の裏口になりかねない」としてエヌビディアとAMDの先端チップの中東輸出を統制したが、今回これを解除したのだ。
これは先週アラブ首長国連邦の大統領と米国の大統領が米ワシントンで会い両国のAI技術協力を強化することにした直後に出てきた措置だ。AIの大口投資家であるUAEなど中東の産油国はこれまでファーウェイやバイトダンスなど中国企業と関係を深めていたが、投資関係を断ちAIで米国と手を組んだ。エヌビディアを含む西欧の半導体企業には中国の代わりに中東市場が新たに開かれる形だ。
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