サムスン電子が１兆ウォン（約１０７８億円）規模の基金を作り中小協力会社のＥＳＧ（環境・社会・ガバナンス）能力強化を支援する。サムスンはこの６年間に１・２次協力会社に速やかな物品代金精算と現金支払いを支援してきたが、この文化がある程度定着したことから中小企業の事業所環境改善とエネルギー節約のような世界的ＥＳＧ対応を支援することにした。

サムスン電子は２４日、金融監督院、５大金融持ち株会社とともに韓国内の協力会社のＥＳＧ経営を支援する１兆ウォン規模の「協力会社ＥＳＧファンド」組成に向けた業務協約を結んだ。サムスン電子の８０００億ウォンとサムスンディスプレーの２０００億ウォンで１兆ウォンを集めて５大銀行に預けると、銀行は預金利子に加え独自の貸出金利減免により中小企業にＥＳＧ用資金を無利子で貸し付ける事業だ。

サムスン電子とサムスンディスプレーの１次協力会社が事業所の安全改善のような具体的なＥＳＧ投資計画を立てて貸付を申し込めば、サムスン電子と銀行が審査を経て支援することになる。審査を通過した企業は最大２０億ウォンを最長３年間無利子で借りられ、延長申請も可能だ。ＥＳＧファンドは１０月から今後６年間活用される。


昨年中小企業中央会が３０大企業の協力会社を対象に調査したところ、これら企業は世界的にＥＳＧ規制が強化されるということを知りながらもまともに対応できていないと答えた。回答企業の２０．４％はＥＳＧ施設と設備で、１９．４％は必要資金で大企業の支援が必要だと答えた。

サムスン電子の韓宗熙（ハン・ジョンヒ）副会長は「供給網全体の持続可能な成長に向け大企業だけでなく中小・中堅協力会社がＥＳＧ経営に参加することが必要だ」と明らかにした。