資料写真[Pixabay]
ソウルのオゾン汚染度は次第に悪化している。特に、今年はオゾン注意報の発令回数も急増した。韓国環境公団エアコリアによると、13日基準でソウルにはオゾン注意報が114回発令され、昨年全体の発令回数(45回)をすでに2倍以上上回っている。5年前の2019年(第29回)より4倍近く多い。
◇残暑のため9月にも全国各地でオゾン注意報
オゾン注意報は1時間の平均オゾン濃度が0.12ppm以上の時に発令される。それだけ今年、高濃度オゾンが発生した日が例年より多かったという意味だ。オゾン濃度が高い時期の夏(5月~8月)のソウルのオゾン平均濃度は0.044ppmで、2000年に観測を始めて以来最も高かった。
オゾンは自動車などから排出された窒素酸化物(NOx)と揮発性有機化合物(VOCs)などが紫外線と光化学反応をして作られる。このような生成条件のため、日差しが強い夏場の昼間に湿度が低く風速が弱い時に主に発生する。
だが、今年は9月にも深刻な残暑が続いている上に雨も例年より少なく、秋にもオゾンが猛威を振るっている。今月だけで14日までソウルをはじめとする全国各地に計30回のオゾン注意報が発令された。
秋夕(チュソク、中秋節)連休の13日と14日にも南部地域を中心に猛暑になり、蔚山(ウルサン)北区と全羅南道順天市(チョルラナムド・スンチョンシ)にオゾン注意報が出された。夜間も熱帯夜が続き、高濃度オゾン状況が続いている。
◇オゾン予報、来年から1カ月増える
このようにオゾン発生時期が広がり、国立環境科学院大気質統合予報センターはオゾン予報時期を拡大することにした。オゾン予報は毎年4月15日から10月15日まで発表するが、来年からは4月初めから10月末までに予報時期が長くなる予定だ。
イ・デギュン大気質統合予報センター長は「気温上昇など地球温暖化の影響でオゾン発生の可能性は増えている」とし「オゾンは一般的に先進国型汚染物質とされており、減らすのが難しい。そのため、予報期間を1カ月程度長くして対応する計画」と述べた。
オゾンはどの高度に存在するかによって正反対の影響を及ぼす。地球に存在するオゾンの90%は地上から約10~50キロの間にある成層圏内のオゾン層に密集している。このオゾン層は生命体に有害な紫外線を最大99%まで吸収する保護膜の役割をする。
一方、地表近くにあるオゾンは一定濃度以上高くなると呼吸器や目に刺激を与える。ひどい場合は肺機能の低下をもたらすなど人体に被害を与え、農作物の収穫量も減少させる。
大気質統合予報センターは「オゾン濃度が高い時は屋外活動や過激な運動は自制し、呼吸器・心血管疾患者と老人、子どもは野外活動自体を避けた方が良い」と呼びかけた。
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