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「浅漬けキムチもう食べられない」…ハクサイ、ニンニク、トウガラシ価格高騰で高級品になったキムチ=韓国

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

ハクサイの資料写真[Pixabay]

ソウル・上一洞(サンイルドン)に住む主婦のイ・ユンヒさんは夕食のおかずにコッチョリ(浅漬けキムチ)を作るためスーパーに寄ってハクサイの値段に驚いた。イさんは「先月には6000~7000ウォン(700円前後)程度だった韓国産ハクサイ1株が9000ウォンに上がった。当分コッチョリは食べられなさそうだ」と話した。

この夏は梅雨と猛暑が続きハクサイ需給が厳しくなっている。異常気温で栽培面積が毎年減っている上に最近は病害虫まで猛威を振るっており供給量がさらに減った。昨年過去最大の輸入量を記録した中国産キムチの需要はさらに増える見通しだ。

韓国農水産食品流通公社(aT)によると、ハクサイの平均小売り価格は1株6545ウォンで前月より19%上がった。通常夏になるとハクサイ価格が上がるが昨年より18.53%、平年よりも4.6%高い価格だ。


ハクサイは涼しい気候で良く育つため夏は主に高冷地ハクサイが市中に出回る。しかし気候変化の影響で夏のハクサイ耕作地は毎年減少する傾向だ。統計庁によると昨年江原道(カンウォンド)地域の高冷地ハクサイ栽培面積は5242ヘクタールで1996年の1万793ヘクタールから年平均2.9%ずつ減っている。その上今年は江陵(カンヌン)、太白(テベク)、三陟(サムチョク)などで虫害が発生し単位面積当たり生産量まで打撃を受けた。

キムチのまた別の主材料であるトウガラシ、ニンニクなどの価格も高止まりしている。この日aTが集計した乾燥トウガラシの小売り価格は600グラム当たり1万8854ウォンで平年より6.5%上がった。むきニンニクの小売り価格は1キログラム1万272ウォンで平年と同水準だが昨年よりは22.65%上がった。

原材料価格が上がりキムチ製造業者も値上げを検討している。パック入りキムチ市場でシェア約40%を持つ大象(テサン)は今月からコンビニで販売する「宗家味キムチ」の価格を最大12.3%引き上げた。2022年11月から1年10カ月ぶりだ。1万3000ウォンで販売された900グラム入りキムチの価格が1万4600ウォンに上がった。競合会社であるCJ第一製糖とプルムワンの場合「(値上げついて)決まっていない」という立場だが、値上げ要因は十分だというのが業界の説明だ。

食品業界関係者は「原材料価格も急騰したが材料保存、キムチ製造、流通など生産段階別のコストが上がり続けている。値上げ要因は蓄積しているが政府の物価安定基調に応じるために値上げ時期は様子を見ている」と話した。

国産ハクサイ価格が高騰しキムチ輸入量も急増する傾向だ。関税庁によると1~7月のキムチ輸入額は9847万ドル(約144億円)で前年同期より6.9%増加した。年間キムチ輸入額が最も多かった2022年1~7月の9649万ドルより多い。韓国に輸入されたキムチはほとんどが中国産で、韓国産キムチより約40%安い。物価上昇でコストが増えた飲食店や外食業者などで輸入キムチの需要が増えた可能性が大きい。この夏のハクサイ価格上昇幅が大きくなりキムチ輸入量はさらに増えるものとみられる。

世宗(セジョン)大学経営学部のキム・テジョン教授は「キムチは基本食品のため価格が上がれば消費者の体感物価が大幅に上がりかねない。ハクサイ需給は気候問題もあり高冷地栽培面積が毎年急減しているだけに輸入ハクサイやキャベツなど代替品を確保するための政府の悩みがさらに必要だ」と話した。



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