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トランプ氏は中絶権、ハリス氏はシェールガス…言葉を変えた公約がアキレス腱(1)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

米国のカマラ・ハリス副大統領 [写真 カマラ・ハリス フェースブック]

米大統領選挙の民主党候補カマラ・ハリス副大統領と共和党候補ドナルド・トランプ前大統領がテレビ討論を控え、発言時間後のマイク音声オン・オフ問題をめぐり神経戦をする中、討論で争点となりうる新しい素材も具体化している。

予想される争点は従来の経済・移民政策のほか、天然資源開発と人口妊娠中絶、麻薬問題をめぐる立場が変わった理由から、北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長と中国の習近平国家主席、ロシアのプーチン大統領などに対応できるかどうかなどの外交・安全保障問題にまで拡張した。

◆米大統領選で繰り返し言及される金正恩


金正恩委員長を大統領選に引っ張り出したのはトランプ氏だ。トランプ氏は7月18日の共和党全国大会で「核兵器を多く持つ人とうまく付き合えばよい」とし「金正恩とうまく付き合ってミサイル発射を防いだ」と主張した。北朝鮮を「事実上の核保有国」として認識する突発発言だった。

これに対しハリス氏は先月22日の民主党全国大会で「私はトランプ氏を応援する金正恩のような暴君や独裁者にすり寄ることはない」と主張した。ハリス氏が演説でプーチン大統領以外に唯一の独裁者として名指ししたのが金正恩委員長だった。

するとトランプ氏は先月30日、また金正恩委員長とうまく付き合うのは「賢明なこと」とし「ハリス氏が習主席や北朝鮮、ロシアを扱うことができるのか考えてほしい」と述べた。外交・安保分野を扱った経験が少ないハリス氏が金正恩委員長らを相手にするのは難しいという主張だ。

またトランプ氏は先月26日、アフガニスタン撤収当時に発生したカブール空港テロ(米軍13人死亡) 3周忌追悼式をアーリントン国立墓地で開いた。バイデン-ハリス政権の安保の失敗を主張するためだった。

◆「国立墓地内で政治行為」と逆風

しかし政治的行為を禁止した国立墓地で開いた行事は逆風を呼ぶ雰囲気だ。ハリス氏は先月31日、自身のX(旧ツイッター)で「はっきりと言うが、前大統領(トランプ氏)は政治的に注目を集めるために神聖な場所を冒とくした。ここは政治のための場所ではない」とし「トランプ氏は戦死した軍人をバカ、ルーザーと呼んで名誉勲章受章者を侮辱した人」と指摘した。

民主党も攻勢に加わった。米下院監視委員会の民主党幹事ジェイミー・ラスキン議員(メリーランド)はトランプ氏の国立墓地行事が連邦法や墓地規定を違反したか、トランプ氏が当時の行事を大統領選キャンペーン広告に使用されることを伝えたかなどに関する報告書を要求した。報勲関連事案は伝統的に保守党の共和党が強い分野だが、民主党が覆そうとしているのだ。

◆環境を強調したハリス氏

逆にハリス氏も民主党が相対的に有利に活用してきた環境分野で苦しい状況を迎える可能性がある。かつて環境汚染を理由に禁止するとしたシェールガス採掘のためのフラッキング(fracking、水圧破砕法)を禁止しないと言葉を変えたからだ。ハリス氏は2020年の民主党大統領選挙戦に出馬した当時フラッキングに反対したが、副大統領候補になってからフラッキングを禁止しないことにしたバイデン大統領と歩調を合わせてきた。先月29日のCNNのインタビューでも「副大統領の時もフラッキングを禁止しなかった。大統領になってからもそうする」と述べた。

フラッキングは世界最大の天然ガス産地の一つであり今回の大統領選の最大激戦地ペンシルベニア州の有権者が賛成している。トランプ氏は先月30日の演説で「ハリス氏は近くMAGA(米国を再び偉大に)の帽子をかぶることになるだろう」と嘲弄しながら、ハリス氏に状況によって立場を変える人物というフレームをかぶせた。


トランプ氏は中絶権、ハリス氏はシェールガス…言葉を変えた公約がアキレス腱(2)

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