民主党をはじめとする韓国野党圏が金亨錫(キム・ヒョンソク)氏の独立記念館長任命で触発された歴史観対立を親日猛攻勢として続ける中で、日本の岸田文雄首相が来月6~7日ごろ韓国を訪問し尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領と首脳会談をする予定だ。在任中最後の訪韓が「反日政争」の最中に行われることになったも同然だ。
◇独島オブジェ撤去・防衛訓練問題視する野党
「共に民主党」は26日、李在明(イ・ジェミョン)代表の指示により「独島消去」真相調査特別委員会を構成すると明らかにした。「岸田首相の訪韓に合わせて公共機関の独島オブジェが一斉に撤去された」(全賢姫最高委員)としながらだ。「地下鉄駅と戦争記念館の独島オブジェが老朽化したので撤去後新たに設置する予定」という大統領室の釈明後も攻勢を継続している。この日民主党会議場の壁面には「大韓民国領土独島を守ります」という文言が書かれた独島の写真が掲示された。
民主党は独島防衛訓練と呼ばれる定例の「東海領土守護訓練」も問題視した。今年の訓練が非公開で進められたことに対し民主党は「独島防衛訓練が失踪した」として声を高めた。
だがこの訓練は1986年から始まり、2008年7月、2013年10月、2019年8月の3回の例外を除いていずれも非公開で行われた。それでも民主党が今年の非公開訓練だけ問題視したことに対し、むしろ明白な韓国の領土である独島を紛争地域化しようとする日本の意図に巻き込まれる余地を与えかねないという懸念が出ている。
◇韓日関係に「反国家勢力」引き込む
民主党は大法院(最高裁)判例などで確立された北朝鮮を指し示す概念である「反国家勢力」を韓日関係と関連して相手側を非難する表現に使ったりもした。民主党の朴贊大(パク・チャンデ)院内代表はこの日の最高委員会議で「一方では親日派が勢力を伸ばし、一方では独島が消えている。主権と領土を売り飛ばす行為、これを黙認したり容認する行為は反国家行為だ。これを行う勢力が反国家勢力」と話した。
これは尹大統領が19日に「反国家勢力があちこちで暗躍している」と話したことを狙って正面から受ける性格とみられる。大統領室は「反国家勢力とは北朝鮮を称したもの」と釈明したが、韓日関係と関連して国内世論を分断させる用語として拡大再生産される雰囲気だ。
◇岸田氏の訪韓に懸念も
歴史をめぐり2つに割れた韓国の国内世論は来月6~7日前後で調整中の岸田首相の訪韓にも影響を与えかねない。来月27日の自民党総裁選挙に不出馬を宣言した岸田氏の退任前最後の訪韓が次期政権とも韓日関係改善動力を継続する「バトンタッチ」になるのではなく国内政争の素材として消費される恐れがあるという懸念が出ている。
韓国政府がより明確な未来志向的メッセージ発信に向け留意しなければならないという指摘が出る理由だ。申珏秀(シン・ガクス)元駐日大使は「過去史問題と関連し歴史和解の観点から韓日が協力して解決するという意志と具体的行動を見せる一方、国内世論が政治的反日扇動に巻き込まれないようしっかり説明する必要がある」と話した。
何より中身のある会談準備にも万全を期す必要がある。両首脳間の個人的な関係に終止符を打つ写真撮影用イベントと考えるのではなく、強制徴用問題など過去史と関連してしっかりとした締めくくり作業が必要という声も出ている。昨年3月に尹錫悦政権が決めた強制徴用関連の第三者弁済解決策だけでも1年半近く日本側の寄与がなく韓国側の自発的寄付にだけ依存し財源は枯渇状態だ。
◇岸田首相、最後のボタンうまくはめなくては
これと関連し、岸田は再任を断念し国内の強硬派を意識しなければならない政治的な負担もある程度下ろした側面がある。彼は昨年5月の訪韓時に過去史問題と関連し「心が痛む」として個人的所感を明らかにしたが、今回の最後の訪韓でより真摯なメッセージを出すべきという指摘が出る。
聖公会(ソンゴンフェ)大学日本学科のヤン・ギホ教授は「岸田首相が最後に訪韓すること自体が首相交代にもかかわらず韓日協力のモメンタムが続くことを望むという意味を込めているが、これまでの歩みは韓国国民の期待にはるかに至らなかったのも事実。現時点で新しい『行動』をすることはできないため過去史問題と韓日国交正常化60周年に対するより前向きで誠意ある『メッセージ』でも出さなければならない」と話した。
◇独島オブジェ撤去・防衛訓練問題視する野党
「共に民主党」は26日、李在明(イ・ジェミョン)代表の指示により「独島消去」真相調査特別委員会を構成すると明らかにした。「岸田首相の訪韓に合わせて公共機関の独島オブジェが一斉に撤去された」(全賢姫最高委員)としながらだ。「地下鉄駅と戦争記念館の独島オブジェが老朽化したので撤去後新たに設置する予定」という大統領室の釈明後も攻勢を継続している。この日民主党会議場の壁面には「大韓民国領土独島を守ります」という文言が書かれた独島の写真が掲示された。
民主党は独島防衛訓練と呼ばれる定例の「東海領土守護訓練」も問題視した。今年の訓練が非公開で進められたことに対し民主党は「独島防衛訓練が失踪した」として声を高めた。
だがこの訓練は1986年から始まり、2008年7月、2013年10月、2019年8月の3回の例外を除いていずれも非公開で行われた。それでも民主党が今年の非公開訓練だけ問題視したことに対し、むしろ明白な韓国の領土である独島を紛争地域化しようとする日本の意図に巻き込まれる余地を与えかねないという懸念が出ている。
◇韓日関係に「反国家勢力」引き込む
民主党は大法院(最高裁)判例などで確立された北朝鮮を指し示す概念である「反国家勢力」を韓日関係と関連して相手側を非難する表現に使ったりもした。民主党の朴贊大(パク・チャンデ)院内代表はこの日の最高委員会議で「一方では親日派が勢力を伸ばし、一方では独島が消えている。主権と領土を売り飛ばす行為、これを黙認したり容認する行為は反国家行為だ。これを行う勢力が反国家勢力」と話した。
これは尹大統領が19日に「反国家勢力があちこちで暗躍している」と話したことを狙って正面から受ける性格とみられる。大統領室は「反国家勢力とは北朝鮮を称したもの」と釈明したが、韓日関係と関連して国内世論を分断させる用語として拡大再生産される雰囲気だ。
◇岸田氏の訪韓に懸念も
歴史をめぐり2つに割れた韓国の国内世論は来月6~7日前後で調整中の岸田首相の訪韓にも影響を与えかねない。来月27日の自民党総裁選挙に不出馬を宣言した岸田氏の退任前最後の訪韓が次期政権とも韓日関係改善動力を継続する「バトンタッチ」になるのではなく国内政争の素材として消費される恐れがあるという懸念が出ている。
韓国政府がより明確な未来志向的メッセージ発信に向け留意しなければならないという指摘が出る理由だ。申珏秀(シン・ガクス)元駐日大使は「過去史問題と関連し歴史和解の観点から韓日が協力して解決するという意志と具体的行動を見せる一方、国内世論が政治的反日扇動に巻き込まれないようしっかり説明する必要がある」と話した。
何より中身のある会談準備にも万全を期す必要がある。両首脳間の個人的な関係に終止符を打つ写真撮影用イベントと考えるのではなく、強制徴用問題など過去史と関連してしっかりとした締めくくり作業が必要という声も出ている。昨年3月に尹錫悦政権が決めた強制徴用関連の第三者弁済解決策だけでも1年半近く日本側の寄与がなく韓国側の自発的寄付にだけ依存し財源は枯渇状態だ。
◇岸田首相、最後のボタンうまくはめなくては
これと関連し、岸田は再任を断念し国内の強硬派を意識しなければならない政治的な負担もある程度下ろした側面がある。彼は昨年5月の訪韓時に過去史問題と関連し「心が痛む」として個人的所感を明らかにしたが、今回の最後の訪韓でより真摯なメッセージを出すべきという指摘が出る。
聖公会(ソンゴンフェ)大学日本学科のヤン・ギホ教授は「岸田首相が最後に訪韓すること自体が首相交代にもかかわらず韓日協力のモメンタムが続くことを望むという意味を込めているが、これまでの歩みは韓国国民の期待にはるかに至らなかったのも事実。現時点で新しい『行動』をすることはできないため過去史問題と韓日国交正常化60周年に対するより前向きで誠意ある『メッセージ』でも出さなければならない」と話した。
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