資料写真 [中央フォト]
煙たいガスの臭いは1階まで漂ってきて、階段には爆発時に避難した人々が残した足跡が生々しく残っていた。歯科の中は床に転がっている物やこわれた陶磁器の破片で乱雑な様子だった。天井の中央部を覆っていたビニールが破れるなど爆発の跡は天井まで続いていた。
火は病院内のスプリンクラーの作動によって即座に消えたが、消防が消火のために撒いた水で床はびしょびしょに濡れていた。病院に帰ってきた職員の一部は魂が抜けたような表情で残骸を片づけていた。
警察や現場の防犯カメラなどによると、この日の爆発はキム容疑者(79)が歯科の入口に置いた箱から始まった。
キム容疑者はブタンガス4本を入れた紙箱を持ってきて火をつけて逃げた容疑(現住建造物放火)がもたれている。キム容疑者が残した爆発物はブタンガスと引火物質を束にして括った状態だった。当時爆発は歯科建物の上階など建物全体で感じられるほど大きかったという。この爆発で建物内に入居していた病院の患者・職員など90人余りが避難した。
キム容疑者は犯行約2時間後に警察を訪れて自首した。警察署留置場に移動する過程で「病院の診療に不満を持ったのか」という取材陣質問に「はい」と答えた。また「歯が腐ったからそうした」という言葉も残した。キム容疑者は該当の歯科を利用した前歴があることが分かった。
警察はキム容疑者の犯行動機や爆発物箱製造過程などを調査して拘束令状を申請する方針だ。
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