2024パリオリンピック(五輪)陸上女子棒高跳で銅メダルを獲得したアリシャ・ニューマン(30・カナダ)。[写真 インスタグラム キャプチャー]
AP通信は10日「マイケル・フェルプスやシモーネ・バイルズのようなスターは数百万ドルを稼ぐことができるが、多くの選手は世界の舞台で競争するためにかかる費用をまかなうのに困難を強いられている」と報じた。
世界最大のスポーツ舞台である五輪はテレビ中継権料、チケット販売収益、スポンサーシップなどで数十億ドルの収益を上げるが、多くの選手たちは自分自身で自らの財政問題を解決しなければならない。
財政的困難に陥った選手が自分の身体をソーシャルメディア「OnlyFans」に性を商品化して付随的な収益を得ているが、これは五輪資金支援システムに問題があるという意味だとメディアは指摘した。
今回のパリ五輪で男子飛込みで銅メダルを獲得したジャック・ロアー(英国)はOnlyFansで自身の水着を着た写真がアップロードされるアカウントを運営している。アカウントのサブスクリプションは月間購読となっている。ロアーは「私がOnlyFansを運営するのは生存がかかった問題のため」と話した。
ローイング種目のロビー・マンソン(ニュージーランド)、棒高跳び種目のアリシャ・ニューマン(カナダ)、カミングアウトしたゲイの飛込み種目金メダリストのマシュー・ミッチャム(オーストラリア)ら選手たちは、AP通信のインタビューで「OnlyFansを通じて他の資金支援プログラムでは得ることができなかった財政的安定を見つけた」と口をそろえた。
伝統的なスポンサーを確保することができなかったミッチャムはOnlyFansにセミヌード写真を含めた写真を掲示し始め、その結果、全盛期だった時に得ていた3倍に達する収入を手に入れた。
OnlyFansは「我々は選手たちが訓練および生活費充当を助け、競技場の内外で成功できるツールを提供している」という声明を発表した。
グローバルアスリート(Global Athlete)の事務局長ロブ・コーラー氏は「五輪の資金調達モデルは壊れた」とし「国際オリンピック委員会(IOC)は年間17億ドル以上を稼いでいるが五輪に参加する選手たちにお金を支払わない」と指摘した。
IOCは選手たちがOnlyFansを通じて収入を上げる事態に対してあいまいな立場を見せている。IOC広報担当のマーク・アダムス氏は「選手たちはすべての市民と同じことにできることができると考える」とコメントした。
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