ポルトフィーノの資料写真[Pixabay]
13日(現地時間)、現地の日刊紙「コリエーレ・デラ・セラ」は、「当局のエアコン取り締まりをきっかけに、住民たちが互いに通報し合い、村の民心が乱れている」と伝えた。
400人足らずの住民が住むポルトフィーノは、イタリアでも指折りの高級住宅街だが、ここでエアコンは貴重な存在だ。ポルトフィーノは1935年に国立公園に指定され、数年前までは建物にエアコンを設置することが全面禁止されていた。
その後、規制が緩和されたが、依然として設置条件は厳しい。当局の許可を受けなければならず、都市の景観を損なわないようにしなければならないという制約が伴う。
ここ数年間、気候変動の影響でポルトフィーノでも夏の蒸し暑さが猛威を振るうと、当局の許可を受けずに無断でエアコンを設置する家が増えた。
すると、ポルトフィーノ当局は今年1月から5月まで取り締まりを行い、テラスと屋上で22件の不法設置室外機を発見した。
気温が急上昇した6月以降には、追加で15件を摘発して罰金を科したと、現地の日刊紙ラ・スタンパは伝えた。
一部の住民は屋上に室外機を設置したり、周囲と似た色のペンキを塗って偽装したが、当局は隠された室外機を発見した。
住民たちの通報のおかげだった。コリエーレ・デラ・セラは、警察が匿名の電子メールに助けられていると伝えた。
これは室外機の騒音が嫌で、または自分を通報したかもしれない隣人に対する報復として警察に情報提供したものだという。
近隣住民に招待されて訪問した後、密かにエアコンの写真を撮って警察に渡した事例もあると現地メディアは伝えた。
警察が屋上に設置した室外機を探すためにドローンを動員したという主張まで提起されたが、マッテオ・ビアカバ市長はこれを否定した。
市長は「人々が暑さで苦しみ、睡眠を妨害されることを願うのではない」とし、「私たちはただ規定を尊重し、ポルトフィーノの美しさを維持したいだけ」と述べた。
ポルトフィーノは19世紀から欧州の上流層の保養地として知られ始めた。青い海と港の周りに色とりどりに建てられた家々が調和を成し、チャーチル元英国首相、ダイアナ英皇太子妃、ポップスターのマドンナなど有名人の安息の場となってきた。
4月には経済・財務省が選定したイタリアで最も裕福な地方自治体にも選ばれた。
この記事を読んで…