ハリス氏 トランプ氏 グラフィックイメージ
特にハリス氏が前日に副大統領候補に指名したワルツ氏については「あまりにも進歩的な人物であり衝撃的」とし「私は本当にうれしい」と述べた。ハリス氏がワルツ氏を副大統領候補に指名したことが自身の選挙戦略に追い風になるという主張だ。
◆「急進左派」レッテル貼り本格化
トランプ氏はこの日午前、保守性向のFOXニュースのインタビューで、ハリス氏・ワルツ氏で陣容を整えた民主党について「私の反応を尋ねるなら『信じられない』という言葉で表現する」とし「ワルツ氏は(ハリス氏の)スマートバージョンであり、(進歩陣営の象徴的人物)バーニー・サンダースと同級またはそれ以上」と話した。
そして「これほどの(急進的な)チームは以前に存在しなかった」とし「彼らは米国の安全保障をはじめ、いかなることも望まない」と主張した。
特にワルツ氏については「トランスジェンダーにあまりにも配慮する人」と指摘した。ワルツ氏が過去にジェンダーアイデンティティの混乱に苦しむ人のための医療支援に関する法案に署名した事実を念頭に置いた発言だ。また前日、ワルツ氏がペンシルベニア州での演説でトランプ氏に向けて「マー・ア・ラゴリゾートで富裕層の友人の減税ばかり考える」という趣旨で批判したことに対しては「(トランプ政権1期目が)経済的な観点で最も成功した政府」とし「私はずっとマー・ア・ラゴに座っているのではない」と話した。
◆「民主党を選ぶユダヤ人、頭脳検査すべき」
またトランプ氏は副大統領候補として有力視されたペンシルベニア州のシャピロ知事が副大統領候補に抜てきされなかったことに関し「誰かの心を傷つけると考えたため」とし、親パレスチナ系支持層のためにユダヤ人のシャピロ・カードを放棄したと主張した。そして「民主党に投票するユダヤ人がいる場合、直ちに頭脳検査を受けるべき」と話した。
ニューヨークタイムズ(NYT)は「トランプ陣営はシャピロ氏がハリス氏のランニングメイトになるのがほぼ確実と判断し、2週以上これに対応した戦略を立てていた」とし「(ワルツ氏が指名された5日)J.D.バンス共和党副大統領候補のフィラデルフィアでの演説当時、シャピロ氏を『詐欺師』として描写したビラが現場で確認された」と報じた。
ハリス氏がシャピロ氏でなくワルツ氏をランニングメイトに指名したことで、トランプ氏が準備した戦略に支障が生じているという意味と解釈される。
◆バンス氏、2日連続「同じ地域」でデモ性演説
バンス氏は前日、ペンシルベニア州に続いてこの日はミシガン州とウィスコンシン州で演説した。前日に続いて「ハリスチーム」の動線をそのままたどって行うデモ性の対抗演説の性格が強い。
バンス氏はこの日午前、ハリス氏の非公開のミシガン州日程に先立ち、先にミシガン州に到着し、地域メディアとの非公開懇談会形式の演説をし、「ハリス氏が南部の国境でしたことに怒りを感じる」とハリス氏の国境政策を批判した。その直後にはハリス氏の大規模演説が予定されたウィスコンシン州に移動し、似た形の遊説を続けた。
ウィスコンシン空港には両陣営の専用機が並んで着陸した姿が捕捉された。バンス氏は当初、ハリス氏が今週末までペンシルベニアをはじめ、ウィスコンシン・ミシガン・ノースカロライナ・ジョージア・アリゾナ・ネバダなど7つの激戦州を巡回する日程を追いながら対抗遊説をする計画だった。しかし南東部の豪雨のため双方はこの日、木曜日のノースカロライナ州、金曜日のジョージア州での演説を延期した。
◆ワルツ氏が加勢…「24時間で後援金3600万ドル」
一方、ハリス氏の選挙対策委員会はこの日、ワルツ氏を副大統領候補として公開してから24時間に3600万ドル(約53億円)の後援金が集まったと明らかにした。選対委側は「選対委の稼働以降、最高の募金で一つに該当する」と説明した。
NYTは、約8000人の参加が予定されたハリス氏のこの日のウィスコンシン州での演説には多数の支持者が集まり、演説場所に入るのに2時間以上かかるなど大統領選挙陣容を備えたハリス氏とワルツ氏に対する民主党支持者の結集が本格化していると報じた。
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