イスラエルの国旗
報告書によると、2022年に逮捕されて収監生活をしたハサン氏(50)は「定員が7人の部屋に20人が入り、何度か暴力を受けた」と話した。収監施設は水が不足して衛生が良くなかったうえ、食事は少量のコメばかりが提供されたという。このためハサン氏は4月に嫌疑なしで解放された当時、体重が収監前より22キロも減った状態だった。
女性収監者には生理用ナプキンも提供されず、性暴力に脅かされていたという証言もあった。ベツェレムはこれは「組織的虐待」とみるべきであり、イスラエル収監施設を「拷問収容所」と呼ぶべきだと明らかにした。
軍人による虐待もあった。ウォールストリートジャーナル(WJS)は最近、ネゲブ砂漠にある軍収容所スデテイマンで軍人10人が収監者を性的虐待した容疑で逮捕されたと報じた。あるパレスチナ収監者は暴行で肋骨を骨折し、直腸に異質物が挿入されて生命が脅かされた。WSJによると、このような事実は、収監者の負傷を調べた医療スタッフの報告で調査が始まって明らかになった。
国連人権事務所も先月31日に発表した報告書で、イスラエルで拘禁されたパレスチナ人が水拷問と睡眠妨害、電気衝撃、犬を放すなど各種虐待にあっていると明らかにしている。
収監者はハマスの奇襲攻撃以降、パレスチナ収監者に対するイスラエル当局の態度が悪化したと口をそろえた。ガーディアンによると、イスラエル内の収監者数はハマスの奇襲前の約5200人から先月初めには9623人に増加した。収監中の死亡者も年間1、2人だったが、戦争勃発後は60人以上に増えた。
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