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<パリ五輪>「各国自費でエアコン設置」…富裕国・貧困国を分けた「親環境オリンピック」

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

22日午前、パリ郊外サンドニにある五輪選手村に各国の国旗が掲げられている。[写真 五輪写真共同取材団]

2024パリオリンピック(五輪)が移動式エアコンの設置を許可し、費用を参加国の各自負担とすると「2階層を作った」という批判を受けている。



英紙ガーディアンは30日(現地時間)、「パリ五輪主催側が各国代表団が自費で移動式エアコンを注文して使えるように規定を変えた後、2つの階層の五輪を作ったという非難に直面している」と報じた。


パリ五輪組織委員会は2024年大会を史上最高の低炭素・親環境五輪として開催するという野心に満ちた目標を掲げた。このために2012年ロンドン大会と2016年リオ大会の平均カーボンフットプリント、すなわち350万トンの二酸化炭素排出量を半分(175万トン)以下に減らすことにした。

目標達成に出た組織委はエネルギー節減のために寝る場所まで炭素を画期的に減らすとして選手村にエアコンを設置しなかった。競技場に移動するバスでもエアコン使用を制限した。

組織委はエアコンの代わりに建物の下に冷水を活用した地熱冷却システムを稼働して、五輪選手村ヴィレッジを涼しくすると約束した。

昨年、パリのアンヌ・イダルゴ市長は「選手がリラックスできることももちろん尊重するが、人類生存問題をより重く考えている」とし「パリ五輪が環境的な観点で模範になるよう願う」と話していた。

だが、猛暑の中で選手はコンディション管理に困難を訴え、一部選手団は近くのホテルに宿舎を移すケースもあった。米国バスケットボール代表チームは選手村への入所を拒否して1500万ドル(約22億5330万円)を投じて一流ホテルをまるごと貸し切った。論争が大きくなると主催側は各国が各自負担する形で移動型エアコンを使うことができるように承認した。

だが、この折衷案以降、組織委は富裕国と貧困国に分かれた五輪を作ったという非難に直面することになった。

ガーディアンは「フランスチームを含めてお金を払った国家代表選手はぐっすりと寝ることができるが、ルーマニアの卓球選手であるベルナデッテ・スーチは猛暑に苦しめられて夜中にテラスの扉を開けておかなければならない」と伝えた。スーチは「エアコンなしで扇風機だけでは暑すぎる」とし「部屋も小さいのに2人が寝ている」として暑さを訴えた。

ガーディアンは「国際オリンピック委員会(IOC)は日中の最も暑い時間帯にも地熱冷却システムが目標温度の23~26度を維持すると主張したが、英国、オーストラリア、米国さらに開催国フランスを含む富裕国を説得することができなかった」と指摘した。

主催側は各国家代表団がエアコン2700台を注文したと明らかにしたが、五輪選手村には7000室を超える客室がある。

ガーディアンは「裕福な国が自国選手を助けるために努力する間、エアコンなしで過ごさなければならない他の国の選手たちは文句を言っている」とした。



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