◇宗教になったトランプ氏…支持者「ファクト」不信
過去にテレビのリアリティーショーを進行し世論の生理をだれよりもよく知るトランプ氏は「俳優役」もいとわなかった。トランプ氏は罵倒に近い普段の演説スタイルを完全に捨て、過去最長記録となる93分の受諾演説の間、異例に物静かな声で団結、愛、平和などを語った。演説では1万2219個の単語を使ったが、この中では宗教的意味の「命令」という言葉が32回で上位に入った。
また、ライバルだったバイデン大統領の名前は口にしなかった。彼は普段繰り返してきた「いかさまバイデン」という呼称の代わりに「相手」や「彼ら」という表現を使い、バイデン氏の名前は避けられない場合に2回だけ使った。バイデン氏は神の選択を受けた自分の競争相手ではないという点を印象付けるための一種の「無視戦略」という解釈も出てきた。
支持者の間では事実関係とは関係なくトランプ氏の言葉を無条件で信じる盲目性がさらに強まった。党大会会場で会った代議員リンダ・ジョンソン氏は「韓国から来た」という記者の紹介に、「トランプ氏の話を聞かなかったか。韓国も代価を払わなければならない」という話から始めた。韓国が世界最大の対米投資国で米国内の雇用を創出していると説明したが、ジョンソン氏は「そんなわけがない。あなたとはこれ以上話さない」として対話を中断した。
◇ハリス氏狙い「色分け論争」にも宗教色
最近トランプ陣営は「年齢攻撃」が効かない59歳のハリス氏に対する攻撃ポイントとして持ち出した色分け論に宗教色を持たせている。彼は26日に保守キリスト教団体ターニング・ポイント・アクションが開催した行事でハリス氏に向け「失敗した副大統領」「無能な副大統領」「最極左副大統領」などと呼んだ後、「ハリス氏は最高裁に露骨なマルクス主義者を任命し宗教的自由に対する憲法を破ってしまうだろう」と主張した。
続けて「反キリスト教偏見に相対して戦う連邦タスクフォースを作り米国のキリスト教徒に対するあらゆる形態の違法差別、いじめ、迫害を調査する。われわれの任務は社会主義、マルクス主義、共産主義などに勝つこと」と話した。
アイオワ州立大学のステファン・シュミット教授は中央日報に「宗教色を得たトランプ氏の次の戦略は有権者にハリス氏が過激な進歩主義者だと信じこませる方向になるだろう」と予想する。ブラウン大学のウェンディ・シラー教授は「2人とも陣営内の不安感を極端に刺激する戦略を使っている。まだトランプ氏が有利だが、大統領選挙の勝負はどの陣営がより多くの支持層を説得し投票所に出向かせるかにより変わることがある」とした。
代表的な陣営間の全面戦争としては、トランプ氏がヒラリー・クリントン元国務長官と戦った2016年、バイデン大統領と戦った2020年の大統領選挙が挙げられる。どちらも相手に対する極端な嫌悪が続き、その結果双方ともに相手を追い落とすため陣営内の票集め対決を繰り広げた。
2016年に挑戦者だったトランプ氏はヒラリー氏の非好感度を最大化して保守陣営を結集する戦略で46.1%の6298万票を得票した。トランプ氏はヒラリー氏の48.2%、6585万票より少ない得票にもかかわらず、より多くの選挙人団を確保した。2020年に現職だったトランプ氏は保守陣営を結集して46.9%の7422万票を確保したが、今回はトランプ氏再選を懸念した進歩陣営がさらに強く結集し51.3%の8128万票をバイデン氏に集めた。
【コラム】「宗教」になったトランプ氏…「米大統領選挙、盲目的陣営対決に突き進むか」(1)
過去にテレビのリアリティーショーを進行し世論の生理をだれよりもよく知るトランプ氏は「俳優役」もいとわなかった。トランプ氏は罵倒に近い普段の演説スタイルを完全に捨て、過去最長記録となる93分の受諾演説の間、異例に物静かな声で団結、愛、平和などを語った。演説では1万2219個の単語を使ったが、この中では宗教的意味の「命令」という言葉が32回で上位に入った。
また、ライバルだったバイデン大統領の名前は口にしなかった。彼は普段繰り返してきた「いかさまバイデン」という呼称の代わりに「相手」や「彼ら」という表現を使い、バイデン氏の名前は避けられない場合に2回だけ使った。バイデン氏は神の選択を受けた自分の競争相手ではないという点を印象付けるための一種の「無視戦略」という解釈も出てきた。
支持者の間では事実関係とは関係なくトランプ氏の言葉を無条件で信じる盲目性がさらに強まった。党大会会場で会った代議員リンダ・ジョンソン氏は「韓国から来た」という記者の紹介に、「トランプ氏の話を聞かなかったか。韓国も代価を払わなければならない」という話から始めた。韓国が世界最大の対米投資国で米国内の雇用を創出していると説明したが、ジョンソン氏は「そんなわけがない。あなたとはこれ以上話さない」として対話を中断した。
◇ハリス氏狙い「色分け論争」にも宗教色
最近トランプ陣営は「年齢攻撃」が効かない59歳のハリス氏に対する攻撃ポイントとして持ち出した色分け論に宗教色を持たせている。彼は26日に保守キリスト教団体ターニング・ポイント・アクションが開催した行事でハリス氏に向け「失敗した副大統領」「無能な副大統領」「最極左副大統領」などと呼んだ後、「ハリス氏は最高裁に露骨なマルクス主義者を任命し宗教的自由に対する憲法を破ってしまうだろう」と主張した。
続けて「反キリスト教偏見に相対して戦う連邦タスクフォースを作り米国のキリスト教徒に対するあらゆる形態の違法差別、いじめ、迫害を調査する。われわれの任務は社会主義、マルクス主義、共産主義などに勝つこと」と話した。
アイオワ州立大学のステファン・シュミット教授は中央日報に「宗教色を得たトランプ氏の次の戦略は有権者にハリス氏が過激な進歩主義者だと信じこませる方向になるだろう」と予想する。ブラウン大学のウェンディ・シラー教授は「2人とも陣営内の不安感を極端に刺激する戦略を使っている。まだトランプ氏が有利だが、大統領選挙の勝負はどの陣営がより多くの支持層を説得し投票所に出向かせるかにより変わることがある」とした。
代表的な陣営間の全面戦争としては、トランプ氏がヒラリー・クリントン元国務長官と戦った2016年、バイデン大統領と戦った2020年の大統領選挙が挙げられる。どちらも相手に対する極端な嫌悪が続き、その結果双方ともに相手を追い落とすため陣営内の票集め対決を繰り広げた。
2016年に挑戦者だったトランプ氏はヒラリー氏の非好感度を最大化して保守陣営を結集する戦略で46.1%の6298万票を得票した。トランプ氏はヒラリー氏の48.2%、6585万票より少ない得票にもかかわらず、より多くの選挙人団を確保した。2020年に現職だったトランプ氏は保守陣営を結集して46.9%の7422万票を確保したが、今回はトランプ氏再選を懸念した進歩陣営がさらに強く結集し51.3%の8128万票をバイデン氏に集めた。
【コラム】「宗教」になったトランプ氏…「米大統領選挙、盲目的陣営対決に突き進むか」(1)
この記事を読んで…