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<パリ五輪>大雨で15億ユーロが吹き飛ぶ可能性…セーヌ川の水質悪化で公式訓練中止

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

パリの資料写真[Pixabay]

パリオリンピック(五輪)組織委員会が「水上のマラソン」と呼ばれるマラソンスイミングに出場する選手の公式訓練を電撃的に中止した。大会場所であるセーヌ川の水質が最近の大雨の影響で急激に悪化したためだ。

組織委とワールドトライアスロンは28日(以下、日本時間)、「選手の健康と安全を懸念し、セーヌ川で開催予定だったマラソンスイミングの訓練を中止することに決めた」と発表した。パリ五輪開幕式が開かれた27日以降、パリ一帯には激しい雨が降っている。これにより、セーヌ川と周辺の支流河川の各種沈殿物がセーヌ川に流入して水質が悪化したものとみられる。

世界水泳連盟が公開した水泳関連種目の水質基準上、大腸菌の最大許容値は100ミリリットル当たり100CFU(微生物コロニー形成単位)、腸球菌は400CFUだ。この数値を超過する水質で水泳する場合、胃腸炎や結膜炎、外耳炎をはじめとする各種皮膚疾患に感染する可能性がある。大会開幕を控えて毎日水質検査を行ってきた組織委がマラソンスイミングの競技を控えて選手の入水訓練を禁止したのは水質が許容基準値を超過したという意味だ。


トライアスロン男子個人は30日、女子個人は31日にそれぞれ行われる。セーヌ川で10キロメートルを泳ぐマラソンスイミングは来月8日(女子)と9日(男子)に分かれて開かれる予定だ。ワールドトライアスロン側は「雨がやんで晴れた天気が続けば細菌の数値が低下すると予想され、30日のトライアスロン男子個人の日程を消化するのに大きな問題はないものと期待している」と明らかにした。

組織委員会とフランス政府はパリ五輪を契機にして水質悪化によって長い間入水禁止状態だったセーヌ川を浄化するプロジェクトに着手した。下水処理施設の拡充および関連装備の現代化のために2015年以降注ぎ込んだ予算は15億ユーロ(約2500億円)を超える。だが、大会が開幕した現在も雨が降れば川に入るのが難しいほど水質が悪化するなど期待したほどの効果をあげることができておらず対処に苦慮している。



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