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<パリ五輪>メダル候補に含まれなかった…済州出身のオ・イェジン、射撃女子エアピストルで金メダル

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

射撃女子エアピストル10メートル決勝で金メダルを争ったキム・イェジ(左)とオ・イェジン。キム・ソンリョン記者

2024年パリオリンピック(五輪)でサプライズで金メダルを獲得したオ・イェジン(19・IBK)は、すぐに冷徹な勝負師から10代の少女に戻った。そして、熱い涙を流した。28日(韓国時間)、フランス・アンドル県のシャトールー射撃センターで行われた射撃女子エアピストル10メートル決勝で、オ・イェジンが金メダルを獲得した。一緒に出場した先輩のキム・イェジ〔32、任実(イムシル)郡庁〕と最後まで競争した末、五輪決選新記録(243.2点)で1位になった。キム・イェジは合計241.3点で銀メダルを獲得した。

オ・イェジンは大韓射撃連盟さえメダル候補に選ばなかった選手だ。国際大会の経験も多くなく、キム・イェジに隠れ、今回の五輪は「次へ向かうための舞台」程度だった。実際、連盟のメダル候補リストにオはいなかった。「災い転じて福となす」ことになった。誰も注目せず、落ち着いて大会を準備した。オを指導したIBK企業銀行射撃団のチェ・グンベ監督(54)は28日、中央日報との電話インタビューで、「最近のワールドカップ(W杯)の成績はキム・イェジが優れていたが、オ・イェジンも流れが良かった」とし、「集中力が優れており、決戦に出れば必ずメダルを獲得できると信じていた」と話した。「今日もリードすることになれば、絶対に流れを明け渡さない勝負師の気質が輝いた」と伝えた。

音楽と子犬が好きだった普通の少女、オ・イェジンの運命は偶然のきっかけに変わった。済州島(チェジュド)の表善(ピョソン)中学校時代、友達と一緒に行った町内の射撃場で初めて銃を撃ってみた。才能を見つけて射撃選手の道に入った。済州女子商業高校時代、高校9大会を席巻し、韓国射撃の期待株として浮上した。オの父親オ・ヒョンソクさんは「末娘が五輪でメダルを取った事実が信じられない」として「幼いごろからやりたいことがあるという点が本当に褒めてあげたかった。毎日射撃場に連れて行ったイェジンが家の宝になった」と感激した。


これに先立ち、27日に同じ競技場で行われたエアライフル10メートルの混合試合では、クム・ジヒョン 〔24、京畿(キョンギ)道庁〕が同い年のパク・ハジュン(KT)と韓国選手団の初メダルを合作した。2年前、妊娠状態でパリ五輪出場権を獲得したクムは、かわいい娘を出産した後、生涯初の五輪で貴重な銀メダルを首にかけた。クム・ジヒョン、パク・ハジュンは1-2位決定戦で中国に12-16で惜しくも敗れた。実は大会2日前までクム・ジヒョンのパートナーはチェ・デハンだったが、体調が良くコーチングスタッフの決定でエースのパク・ハジュンと呼吸を合わせ、メダル獲得に成功した。

五輪出場の過程はドラマのようだった。2022年10月、カイロ国際射撃連盟(ISSF)W杯を控えて妊娠していることが分かった。妊娠計画がなかったため戸惑ったが、嬉しい気持ちで出産を準備し、昨年5月に娘を授かった。臨月当時は椎間板ヘルニアなどで苦しんだが、胎児とともに射路を守り、ついにシャトールーで銀メダルを手に入れた。クムの事情は昨年5月、中央日報の「スポーツ界の少子化、母親選手がいない」という企画記事を通じて広く知られた。クムは「運動選手が妊娠すれば偏見を持つ方々がいる。そのような視線にもひるまずにやりたいことをやり遂げる後輩たちが出てきてほしい」と話した。



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