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パリ五輪も「2つの戦争」…「イスラエル選手が最も危険、24時間警護」

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

1972年ミュンヘン五輪の閉幕式で掲げられた五輪弔旗。当時「平和の祭典」五輪に出席したイスラエルの体操選手がパレスチナ武装組織「黒い九月」に虐殺された。 [中央フォト]

「88人(イスラエル)対8人(パレスチナ)、140人(ウクライナ)対15人(ロシア)」。

26日(現地時間)開幕のパリオリンピック(五輪)に参加する各国の選手団規模だ。戦争中のこれらの国の選手をめぐり緊張が高まっている。「2つの戦争」が始まって初めて開催される五輪であるため安全に対する懸念も強い。

◆パレスチナ「五輪休戦を違反したイスラエルの出場を防ぐべき」


22日の海外メディアによると、イスラエルの選手団88人はこの日、パリに向けて出発した。イスラエル五輪委員会のアラド委員長は「私たちがここに集まって(パリに)向かうということが最初の勝利。私たちはあきらめず、昨年10月7日(ハマスのイスラエル攻撃)以降、数百の大会に出場している」と述べた。

一方、パレスチナ五輪委員会はこの日、トーマス・バッハ国際オリンピック委員会(IOC)委員長に書簡を送り、イスラエルのガザ地区爆撃は五輪期間に休戦してきた伝統を違反しているとし、イスラエル選手団の出場を禁止するよう要求した。書簡には「約400人のパレスチナ選手が死亡し、スポーツ施設の破壊ですでに深刻な制約を受けている選手たちの状況が悪化している」と明らかにした。

◆「イスラエル選手が最も危険」…24時間保護へ

選手を迎えるフランスの中でも反ユダヤ主義の声が出ている。極左政党「不服従のフランス(LFI)」所属のトマ・ポルト議員は20日、親パレスチナ集会で「イスラエルの選手らはパリ五輪で歓迎されない」と述べた。ポルト議員はその後、フランスの外交官らがIOCにイスラエルの国旗と国歌を禁止するよう圧力を加えるべきだと主張した。

これに対し仏ユダヤ系団体代表協議会(CRIF)のアルフィ代表は、1972年のミュンヘン五輪でイスラエル選手団11人がパレスチナのテロリストに殺害された惨事に言及しながら、イスラエルの選手はすでに五輪で「最も危険に直面している」と話した。

波紋が広がると、セジュルネ仏外相はこの日、欧州連合(EU)外相会議で「フランスを代表してイスラエル代表団に歓迎すると伝えたい」と強調した。ダルマナン仏内務相は「イスラエルの選手たちは五輪期間中、24時間保護を受ける」と強調した。

サッカーのイスラエル代表は開幕式の2日前の24日、パリでマリ代表と初戦を行う。イスラエルのヘルツォグ大統領は26日、セーヌ川で行われるボートパレードとミュンヘン五輪惨事追悼式に出席する予定だ。

◆ロシア人接触禁止令…仏「スパイ懸念でロシア記者の取材を防ぐ」

今回の五輪にはウクライナ選手140人も参加する。戦争で選手らが死亡し、予想よりも規模が減った。

特にウクライナは5月、自国の選手に対し、ロシア人との接触を避けて可能な限り「挑発的な行動」を予防するべきという勧告案を出した。ロシア選手とのインタビューに参加せず、表彰式での写真撮影を避けるよう勧告した。

ロシア選手15人も個人中立選手(AIN=Athlete Individuel Neutre)資格で出場する。2020年の東京五輪に335人が出場したのと比較される。

これに先立ちIOCはウクライナ侵攻を理由に、ロシアとロシアを支援してきたベラルーシの選手は五輪に参加できないとした。その代わり侵攻を支持しないという立場表明など基準を満たした中立選手に限り出場を認めた。ダニール・メドベージェフなどテニス選手6人、ロードサイクル選手3人、カヌー選手3人などだ。この選手らはメダル集計からは除外される。表彰式にはAIN旗が使用される。

パリ五輪組織委員会は一部のロシア記者の五輪取材証発行も拒否した。ダルマナン内務相は選手、コーチ、記者、ボランティアメンバーなどを調査し、安全に影響を及ぼしかねない4355人を拒否し、「うち100件近い志願書がスパイ懸念で拒否された。その一部はロシアとベラルーシの出身」と明らかにした。ロシア大統領府のペスコフ報道官は「言論の自由を侵害するものだ」と批判した。



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