米国のバイデン大統領が民主党最高位指導部などの大統領候補辞退圧迫で「傾聴・熟考モード」に入ったといわれる中で、インターネットメディア「アクシオス（Ａｘｉｏｓ）」は１８日（現地時間）、「民主党最高位要人の数人は、党指導部の辞退圧迫と友人の説得でバイデンが早ければ今週末中に大統領選挙からの中途降板を決めると話している」と伝えた。

アクシオスはこの日、「ここ数日間、バイデンが候補職から退かなければならないという圧迫に耐えるのが難しい水準まで高まっている」とし「バイデンと最も近い友人は現実に屈服するだろうと信じている」と報じた。

これに先立ち、チャック・シューマー民主党上院院内総務が「トランプ銃撃」事件が発生した１３日、バイデン氏に会って候補席から降りてこそ彼のレガシーを守ることができるという党内の懸念を伝えたほか、ハキーム・ジェフリーズ民主党下院院内総務も迂回的に候補辞退建議を伝達したと伝えられた。ナンシー・ペロシ前下院議長もバイデンの出馬強行時、民主党が下院選挙まで深刻な影響を受ける可能性があるとの警告をしたという。


アクシオスは「最も可能性のあるシナリオはバイデンが頭を下げてハリス（大統領候補）支持を宣言することだが、そうでない場合、民主党が出て代議員にこれを整理させるだろう」としながら「この場合、民主党は『非民主的』という批判を払拭させることが目標になるだろう」と予想した。

これとあわせて民主党内で影響力が最も大きいオバマ元大統領がバイデン氏の大統領選挙出馬について深く考慮する必要があると側近に述べたという報道が出てきた。ワシントン・ポスト（ＷＰ）はこの日、消息筋を引用して「オバマ元大統領が最近側近にバイデン大統領の大統領選挙勝利の可能性が大幅に減り、大統領候補実行の可能性を真剣に考慮しなければなければならないと考えていると話した」と伝えた。

オバマ氏は当初、自身がバイデン氏の意思決定過程に影響を及ぼしかねないという認識に反対してきた。だが、最近ペロシ氏ら選挙敗北危機感に包まれた民主党の人々から電話を受けてバイデン選挙運動の未来に対する対話に深く関与し始めたという。ＷＰは「匿名を条件に通話した人々によると、バイデンを巡って広がる挑戦的状況に対する見解を共有した」と伝えた。

ＷＰはまた「オバマ氏は最近の世論調査の結果、バイデン勝利の可能性が落ちてトランプ勝利の可能性が高まりつつあり、巨額の後援者がバイデン大統領に背を向ける状況に対して懸念している」ともした。オバマ氏の懸念はバイデン氏の大統領選挙展望および上・下院選挙展望に関連し、民主党の不安が大きくなっている状況から始まったと分析される。

オバマ氏は現在まで明確な立場表明の代わりに沈黙を維持している。だが、バイデン大統領選挙キャンプは最近ハリウッドスターのジョージ・クルーニー氏がニューヨークタイムズ（ＮＹＴ）に対して「バイデン大統領選挙不出馬」を求める寄稿文を載せる前にオバマ氏との相談があった点を上げて微妙な不快感を表わしている。