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チェコに秘密特使を送った尹大統領…親書に原発「パッケージ支援」盛り込んだ

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領が先週、米ワシントンで開催された北大西洋条約機構(NATO)首脳会議に出席する間、安徳根(アン・ドクグン)産業通商資源部長官が原発建設受注のための尹大統領の親書を持ってチェコを秘密特使として訪問していたことが18日、確認された。尹大統領は同じ時期、NATO首脳会議でチェコのパベル大統領と会い、チェコ原発建設に対する韓国企業の参加を要請するセールス外交をした。

チェコ政府が17日(現地時間)、韓国水力原子力を24兆ウォン(約2兆7000億円)規模の新規原発建設事業(ドコバニ5・6号機)の優先交渉対象者に選定するまで、韓国政府はチェコを相手にあらゆる説得作業をした。与党関係者は18日、「ライバルのフランスに知られてはいけない状況で、安長官が秘密裏にチェコを訪問し、現地の政府関係者と幅広く接触して韓国原発の優秀性を伝えた」と話した。韓国が大規模原発事業の受注に近づいたのは、2009年のアラブ首長国連邦(UAE)バラカ原発受注以来15年ぶりだ。

中央日報の取材を総合すると、安長官がチェコのフィアラ首相に伝達した尹大統領の親書には、今回の原発受注の決定的理由に挙げられる韓国政府の「産業パッケージ支援」戦略があったという。新規原発建設だけでなく老朽化したチェコの製造業事業を韓国が支援し、半導体や電気自動車などチェコの新産業重心転換に寄与し、韓国企業との人工知能(AI)研究開発(R&D)協力案まで盛り込んだ内容だった。チェコ政府がこうしたパッケージ支援を高く評価したというのが大統領室の説明だ。大統領室の関係者は「自由民主主義国家であり製造業の能力がある韓国との協力がチェコ政府には魅力的に感じたのだろう」と話した。


UAEバラカ原発建設で韓国企業と政府が見せた工事期間および費用遵守能力も、チェコ政府が韓国を選択した主な理由の一つだった。尹錫悦政権が文在寅(ムン・ジェイン)政権の脱原発政策を廃止し、国内原発生態系の復元を積極的に支援してきた点もプラスの要素だった。

チェコ政府はUAEバラカ原発に専門家を派遣し、韓国企業の建設能力を実際に確認した。大統領室の関係者は「チェコ政府は最初の交渉の時から原発建設の費用と工期遵守を強調した」とし「UAEバラカ原発が今回も大きく役立った」と伝えた。

朗報が伝えられるまで大統領室と政府は安心できなかった。ライバルのフランスがチェコと同じ欧州連合(EU)加盟国であるからだ。いわば、フランスのホームグラウンドで血闘をしたということだ。韓水原のライバルだった仏EDFは欧州内で原発を運用した経験と両国がEU加盟国である点を強調する戦略を見せた。

尹錫悦大統領は前日、チェコ政府の最終発表の後、「『チームコリア』となって共に動いた韓国企業人と原発分野従事者、政府関係者、心を一つにして応援してくださった国民のみなさんに深く感謝する」とし「今回の優先交渉対象者選定で世界最高の大韓民国の原発事業競争力が世界市場でまた認められることになった」という立場を明らかにした。成太胤(ソン・テユン)政策室長も同日晩の緊急ブリーフィングで「バラカ原発受注以来15年ぶりの快挙であり、商業用原子炉を最初に建設した原発本山の欧州に我々の原発輸出の橋頭堡を用意した」とし「チェコ史上最大規模の投資プロジェクトで大韓民国を選択したチェコ政府に感謝したい」と述べた。



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