韓国国防研究院（ＫＩＤＡ）の趙南勲（チョ・ナムフン）責任研究委員は１２日、「韓半島（朝鮮半島）核抑止核作戦指針」について、「拡大抑止と関連した韓国のこれまでの要求事項を米国が相当数受け入れ具体的な指針として作っておく意味がある。昨年４月のワシントン宣言よりも方向性が鮮明になり、有事の際の対応速度もはるかに速くなった」と評価した。彼はより具体的に「米国の核作戦を韓国の戦力で支援するＳＮＯＷＣＡＴ（通常航空戦術による核作戦支援）のような核・在来式統合（ＣＮＩ）訓練なども拡張できる」と話した。

趙委員は「北朝鮮の核拡張が起きた時に韓米がどのような対応に出るのかと関連し共同の対応体系を備えることになったもの」と今回の作戦指針の意味を要約した後、「核と関連したすべての決定権限はあくまでも米国大統領にあるので、これまで米国の立場では事前に核関連指針を用意しておくことをはばかっていたのは事実だが、今回そうした基調が一部緩和されたとみられる」と分析した。彼は続けて「何より北朝鮮の挑発の意志を折る効果が期待される。北朝鮮がいくら攻勢的な核戦略を採択しても韓米が迅速に対応するシステムを用意しているので北朝鮮が自分たちの核戦略を実行に移すのはますます難しくなるだろう」と説明した。

趙委員はまた、「１１月の米大統領選挙でトランプ氏が当選する場合、在韓米軍撤収と防衛費分担金引き上げなどに焦点を置いた残りの拡大抑止を犠牲にするかもしれないという懸念もある」と前提にした上で、「韓国政府は現在の公式が壊れる状況に備え韓米間核協議グループ（ＮＣＧ）を通じてまとめた指針を最大限制度化することに注力しなければならない」と強調した。