夜通し降った激しい雨で１０日午前、全北（チョンブク）特別自治道完州郡（ワンジュグン）で河川が氾濫して住民１０人余りが孤立した。



韓国メディア「聯合ニュース」は全北特別自治道消防本部の発表を引用し、この日午前４時１１分ごろ、完州郡雲洲面（ウンジュミョン）事務所付近の長仙川（チャンソンチョン）が氾濫し、住民の多数が孤立したという通報が多数入ってきたと伝えた。


現在、孤立した住民は１１人だ。このほかに別の住民１人は連絡が途絶えた。

連絡が途絶えた住民の家族は「母が電話を取らない」とし、消防当局に助けを要請した。

孤立した住民は飲食店の屋上など高いところに上って救助を待っているという。

消防当局は現場で住民救助対策を議論しているという。

道消防本部関係者は「当初、住民２人と連絡が取れない状態だったが、このうち１人は連絡がついた」とし「数件の通報が同時に入ってきて正確な状況を確認している」と話した。

栄山江（ヨンサンガン）洪水統制所は氾濫した河川と隣接した万頃江（マンギョンガン）竜鳳橋（ヨンボンギョ）に洪水警報を、参礼橋（サンレギョ）近隣には洪水注意報を発令して川岸への接近を控えるよう呼びかけた。

全北地域では１０日未明から激しい雨が降った。

全州（チョンジュ）気象支庁によると、この日午前０～６時の累積降水量は益山咸羅（イクサン・ハムラ）２５５ミリ、益山礪山（ヨサン）２１７ミリ、群山（クンサン）１９６．５ミリ、群山於青島（オチョンド）１７７．５ミリ、鎮安朱川（チナン・チュチョン）１２５ミリ、茂朱（ムジュ）１０４．５ミリ、益山９９．７ミリ、全州５２．７ミリ、完州４４ミリなどだ。

現在、全州・益山・完州・鎮安の大雨警報は注意報に変わり、茂朱だけに大雨警報が発令されている。

大雨注意報の地域は全州、益山、完州、鎮安をはじめ、長水（チャンス）、任実（イムシル）、南原（ナムォン）、淳昌（スンチャン）だ。

雨は今後さらに２０～６０ミリ、多い所では１００ミリ以上降る。

一方、米国を訪問中の尹錫悦（ユン・ソクヨル）大統領は１０日、国内の集中豪雨に関連し、行政安全部長官を中心に使用可能な人材と装備を総動員して人命救助と被害予防を最優先で実施するよう指示した。尹大統領は韓国時間で未明にエレベーター浸水事故など集中豪雨による被害状況の見て、政府にこのように緊急指示を出したとキム・スギョン報道官が伝えた。