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KDI「韓国経済、内需回復傾向見えず景気改善はやや微弱」

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
国策研究機関である韓国開発研究院(KDI)が韓国経済に対し「内需回復傾向が表面化できず景気改善傾向がやや微弱な姿」と診断した。「景気改善の流れが続くだろう」と予想した韓国政府の状況判断よりも慎重な評価だ。

KDIは8日に発表した「経済動向7月号」で、景気改善の流れが「微弱だ」という表現を使った。今回のKDIの総評は先月と比較しても慎重だ。先月の景気診断でKDIは「景気がやや改善されている」とした。KDIが続けて言及している内需不振問題は厳しい状況だ。KDIは内需不振の原因のひとつとして「高金利」を挙げている。KDIは「高金利基調が続いていることから内需は回復傾向を見せられずにいる」と指摘した。KDIは5月にも報告書を通じて「金利政策の内需に対する波及の時差を考慮し先制的な通貨政策を遂行する必要がある」と主張した。

内需不振は家計・企業の負債負担増加につながる。KDIは「貸付延滞率が上昇する中で小売り販売、設備投資、建設投資がいずれも減少傾向を示した」と指摘した。個人事業者の貸付延滞率は4月末基準0.61%で前年同月の0.41%より0.2ポイント上昇した。家計向け貸付延滞率も0.4%で前年同月の0.34%から0.06ポイント上がった。最近の産業活動動向によると、5月の生産、消費、投資は10カ月ぶりにすべて前月比で減少を記録した。


KDIは今回の診断で「地政学的緊張」に対する言及を追加した。KDIは「中東の地政学的不安にともなう国際原油価格上昇と通貨政策の不確実性などのリスク要因もいまなお残る」と指摘した。イスラエルとハマスの戦争後、イエメンのフーシ派が紅海で船舶を攻撃し国際コンテナ船運賃を示す上海コンテナ運賃指数(SCFI)が13週連続で上昇しているところだ。ドバイ原油価格は先月平均の1バレル=82.6ドルで今月初めには86.5ドルまで上昇した。

韓国政府の景気認識はKDIと比較すると希望的な方だ。韓国政府は最近下半期の経済政策方向を発表しながら「景気は輸出回復傾向が維持され改善の流れが続く見通し」と明らかにした。通常、政府の見通しには「目標」の意味も込められている点から、現在の困難よりは未来に対する楽観を強調することもある。

企画財政部は先月のグリーンブックを通じても「物価上昇が鈍化する中で内需回復の兆しが加勢し景気回復の流れが次第に拡大する姿」と景気状況を評価した。企画財政部は12日に最近の状況を反映した新たな経済状況判断を出す予定だ。



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