中国の国旗
四川省の沃飛長空の展示ホールでは4分の1の縮小版フライングカー「AE200」が目を引く。沃飛長空が独自に研究開発したティルトローター(プロペラを上下に動かし垂直・前進移動が可能な回転翼)推進方式の電動垂直離着陸機(eVTOL)のAE200は6月に中国で初めてフルティルトテスト飛行に成功した。
沃飛長空の郭亮最高経営責任者(CEO)兼首席科学者は「これは5~6人乗りのフライングカーで飛行速度は時速約248キロメートル、最大飛行距離は200キロメートル。2026年前後に形式証明書を取得できると期待している」と明らかにした。
徳陽市にある四川英傑新エネルギー会社の充電スタンド製品は約100カ国に輸出される。ここの作業場では技術者が新エネルギー車直流充電スタンドに緑色のボックスを設置している。
「市場に出ている既存の充電スタンドはケーブルと部品の大部分が分散していて回路が複雑でした。自社開発した中国唯一の『プログラミングが可能な充電スタンド出力制御器』は充電スタンドに中央演算処理装置(CPU)を付けたようなものです。内部制御モジュールを高度に集中させ280個のケーブルを89個に減らし、装備故障率を大きく低くしました」。劉少徳副社長は革新により企業注文型AC充電スタンド販売台数が毎年増加しているとし、輸出割合は総生産額の半分を占めると説明した。
低高度経済、ヒューマノイドロボットからバイオ医薬、水素エネルギーまで先進技術が企業の作業現場で応用され経済成長の新たなモメンタムを生み出している。関連統計によると、1~5月の四川省の年間売り上げ2000万元以上の工業の付加価値は前年同期より6.4%増加した。これは全国より0.2ポイント高い増加率だ。
新技術が「実験室」から「応用フィールド」に出て行くためのテスト検証プラットフォームとパイロットテストプラットフォームがその役割をしっかりと担っている。
工業用ロボットアームの前でコントローラーを持って人工知能(AI)ファンデーションモデル基盤の工業ロボット溶接応用テストを進める四川大学の教授と学生たち、ボールペンの組み立てに15秒しかかからない、小型運搬ロボット3台で構成されたボールペン自動組み立てシステム…成都ロボット革新センターは企業生産、産業応用などに開放され革新成果のインキュベーティングと転換を加速化している。
成都ロボット革新センターの何陽総経理は300セット以上のスマート製造装備が使われているとしながら、ABB、安川電機、シーメンス、エスタン、CRPなど多くの工業ロボット分野の進出企業と、四川大学、電子科学技術大学、成都理工大学などに産学協力交流プラットフォームを提供していると説明した。
綿陽市にある四川長虹傑創リチウム電池科学技術会社は中国西部地域最大の高容量円筒型リチウム電池のスマート生産基地を構築した。ここでは1分ごとに200個の高容量円筒型リチウム電池が出荷される。家庭用掃除機、電動工具、園芸道具などの製品に使われる。
同社の楊秀彪副社長は「転換で新たな成長空間を開拓した」としながらスマートホームファニッシング、特殊装備、核心部品、新エネルギーなど核心産業に注力し、1000億元の発展規模を維持していると明らかにした。
今年に入って成都BOEの第8.6世代AM型有機EL生産ライン、綿陽市涪城区のディスプレー駆動プロジェクトなど重点プロジェクト建設が速度を上げている。このうち電子情報産業の場合、四川の装備関連重点プロジェクトは合計150件以上で総投資額は800億元を超えた。
四川省経済情報化庁関係者は四川の▽電子情報▽装備製造▽食品と紡織業など6大優位産業の売り上げは5兆8000億元を突破したとし、今後新型工業化発展に向けた優秀な環境を作る計画だと話した。
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