最近の日本の政治状況を見ると、岸田文雄首相の支持率が急落し、リーダーシップが揺らいでいる。岸田政権の政治的運命をめぐる諸説が乱舞している。岸田首相は危機を突破して政治的地位を回復できるのだろうか。政治的再起が難しい場合、日本を率いる次期指導者には誰が出てくるのか。国際政治が揺れ動く状況で韓日協力がより一層緊要になった隣国の韓国も注視するべきイシューだ。
岸田首相をめぐる日本国内の政治はいくつものヤマが重なっている状況だ。自民党は政治資金関連のスキャンダルで多くの批判を受け、東京地検の取り調べで複数の政治家が処罰された。「政治資金規正法」を改正して政治改革を進める姿を見せたが、依然として信頼を回復できずにいる。
自民党は補欠選挙で次々と敗れた。長崎・島根・東京での国会議員選挙はもちろん、静岡県知事選などで敗れ、自民党の状況は悪化した。補欠選で敗れれば内閣支持率が落ち、現首相は近づく自民党総裁選に立候補しないか、立候補しても落選する可能性が高い。
◆円安長期化で経済事情も厳しく
体感経済事情も円安が続いて厳しいのは同じだ。自民党は「経済再生 実感をあなたに。」というスローガンで選挙に臨んだが、日本国民は実感できずにいる。最近、韓国の1人あたりの国民所得が史上初めて日本を上回り、日本の政治指導者に衝撃を与えた。5月末にソウルで開かれた韓日中3カ国首脳会談に出席した日本側の専門家は、韓国経済を前向きに評価して目を引いた。
なぜ岸田政権は「四面楚歌」に陥ったのだろうか。日本現地専門家らは岸田首相の指導力が問題だと口をそろえる。危機の時代に安堵感を与えながら仕事を処理する能力はあるが、大きな変化に対応する能力が不足しているということだ。受動的なリーダーシップのため問題を果敢に解決できずにいる。このため政権の求心力が弱まり、低い水準で安定を維持するのにとどまっているということだ。
では、岸田政権は政治安定化のためにどのような努力をするべきなのか。まず、後見人の麻生太郎自民党副総裁と関係を回復しなければいけない。岸田首相はそれなりに政治力の向上に努力しているが、麻生副総裁と政治運営をめぐり意見の対立が相変わらずだ。
岸田首相は9月の自民党総裁選に立候補するかを決めなければいけない。支持率低下に自民党の派閥解体などで総裁再選の道は険しい。こうした状況で岸田首相が議会解散権を行使するかが注目される。6月23日は国会の会期末だった。これから衆議院の任期が満了する2025年10月30日までの間が議会を解散する機会だ。これから15カ月以内に衆・参議院選挙を準備するには選挙の看板となる顔が必要だ。ところが今のように補欠選挙で敗れた首相では勝つ選挙ができないという見方が多い。
◆自民党、政権明け渡した2009年より状況悪化
今後、岸田政権の運命はどう展開するのだろうか。繰り返される自民党の選挙敗北と首相の低い支持率をみると悲観的だ。岸田首相の政治的運命は最悪の場合、2009年8月当時の麻生首相による議会解散と選挙惨敗、民主党政権の誕生につながったケースと似た状況をたどるかもしれない。現在の状況は2009年より深刻という診断もある。
では、岸田首相の衆院解散および総選挙という起死回生戦略は成功するのだろうか。岸田首相の後見者だった安倍晋三元首相が2022年7月に銃撃事件で死去し、自民党の派閥が政治資金規正法違反で解散した衝撃の余波が大きい。自民党総裁選を控え、再選に向け求心力を回復して支持勢力を結集しようと努力しているが、選択肢が限られている。自民党の派閥解体後に初めて行われる総裁選だが、各派閥の力学関係が崩壊した状態だ。派閥リーダーが政治資金という実弾を失い、派閥の解体が加速する状況だ。
【グローバルフォーカス】政治的「四面楚歌」の岸田首相、退陣か復活か…韓国も注視するべき(2)
岸田首相をめぐる日本国内の政治はいくつものヤマが重なっている状況だ。自民党は政治資金関連のスキャンダルで多くの批判を受け、東京地検の取り調べで複数の政治家が処罰された。「政治資金規正法」を改正して政治改革を進める姿を見せたが、依然として信頼を回復できずにいる。
自民党は補欠選挙で次々と敗れた。長崎・島根・東京での国会議員選挙はもちろん、静岡県知事選などで敗れ、自民党の状況は悪化した。補欠選で敗れれば内閣支持率が落ち、現首相は近づく自民党総裁選に立候補しないか、立候補しても落選する可能性が高い。
◆円安長期化で経済事情も厳しく
体感経済事情も円安が続いて厳しいのは同じだ。自民党は「経済再生 実感をあなたに。」というスローガンで選挙に臨んだが、日本国民は実感できずにいる。最近、韓国の1人あたりの国民所得が史上初めて日本を上回り、日本の政治指導者に衝撃を与えた。5月末にソウルで開かれた韓日中3カ国首脳会談に出席した日本側の専門家は、韓国経済を前向きに評価して目を引いた。
なぜ岸田政権は「四面楚歌」に陥ったのだろうか。日本現地専門家らは岸田首相の指導力が問題だと口をそろえる。危機の時代に安堵感を与えながら仕事を処理する能力はあるが、大きな変化に対応する能力が不足しているということだ。受動的なリーダーシップのため問題を果敢に解決できずにいる。このため政権の求心力が弱まり、低い水準で安定を維持するのにとどまっているということだ。
では、岸田政権は政治安定化のためにどのような努力をするべきなのか。まず、後見人の麻生太郎自民党副総裁と関係を回復しなければいけない。岸田首相はそれなりに政治力の向上に努力しているが、麻生副総裁と政治運営をめぐり意見の対立が相変わらずだ。
岸田首相は9月の自民党総裁選に立候補するかを決めなければいけない。支持率低下に自民党の派閥解体などで総裁再選の道は険しい。こうした状況で岸田首相が議会解散権を行使するかが注目される。6月23日は国会の会期末だった。これから衆議院の任期が満了する2025年10月30日までの間が議会を解散する機会だ。これから15カ月以内に衆・参議院選挙を準備するには選挙の看板となる顔が必要だ。ところが今のように補欠選挙で敗れた首相では勝つ選挙ができないという見方が多い。
◆自民党、政権明け渡した2009年より状況悪化
今後、岸田政権の運命はどう展開するのだろうか。繰り返される自民党の選挙敗北と首相の低い支持率をみると悲観的だ。岸田首相の政治的運命は最悪の場合、2009年8月当時の麻生首相による議会解散と選挙惨敗、民主党政権の誕生につながったケースと似た状況をたどるかもしれない。現在の状況は2009年より深刻という診断もある。
では、岸田首相の衆院解散および総選挙という起死回生戦略は成功するのだろうか。岸田首相の後見者だった安倍晋三元首相が2022年7月に銃撃事件で死去し、自民党の派閥が政治資金規正法違反で解散した衝撃の余波が大きい。自民党総裁選を控え、再選に向け求心力を回復して支持勢力を結集しようと努力しているが、選択肢が限られている。自民党の派閥解体後に初めて行われる総裁選だが、各派閥の力学関係が崩壊した状態だ。派閥リーダーが政治資金という実弾を失い、派閥の解体が加速する状況だ。
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