サムスン電子の半導体が生産される京畿道華城キャンパス全景。[写真 サムスン電子]
◇下半期の半導体回復最大化戦略
サムスン電子半導体事業を担当するデバイスソリューション(DS)部門はこの日、京畿道華城(キョンギド・ファソン)の事業所でグローバル戦略会議を開き下半期の半導体開発と技術計画を話し合う。サムスン電子は各事業部門長主宰で毎年6月と12月に主要役員と海外法人長などが参加するグローバル販売戦略会議を開くが、DS部門の会議では世界の半導体業界動向と海外顧客状況を点検し、地域別・事業別の対応と営業戦略をまとめる予定だ。半導体業況が冬を過ぎ下半期に改善が予想されるが、回復する顧客需要に効果的に対応して業績改善を最大化する狙いだ。
サムスン電子関係者は「顧客対応を議論するならば結局技術導入時期なども取り上げることになるだろう。競合企業に会議内容が流出しないよう厳しいセキュリティを維持する」と説明した。
◇危機解決策「必須人員」だけ効率的探索
サムスン電子DS部門は昨年、会社設立後で最大規模となる15兆ウォン近い赤字を記録し、AI半導体に使われる広帯域メモリー(HBM)市場でSKハイニックスに主導権を譲り渡した。1-3月期のファウンドリー世界市場でのシェアは11%に落ち、台湾TSMC(61.7%)との格差がさらに広がった。あらゆる分野で事業が厳しい状況だ。
だが同社によると、今年のDS部門戦略会議出席規模は例年の120人からむしろ減らした。販売戦略と直接関連した必須人員だけ参加しろという全副会長の指針のためだ。必要な人が集まってスピーディに問題を処理しようというエンジニア式のアプローチ法だ。全副会長は先月の就任あいさつで、すべての事業が厳しいと直撃する一方、「私は部門長であると同時にみなさんの先輩」としてともに解決方法を探していくことを約束した。
◇責任経営、自社株買い入れ…DS部門が主導
DS部門の緊張は最近経営陣のリレー自社株買いでも現れる。先月盧泰文(ノ・テムン)モバイル経験(MX)事業部長と朴学圭(パク・ハッキュ)最高財務責任者(CFO)を筆頭にこの1カ月で合計24人のサムスン電子役員が場内で株式を買い入れたが、このうち半分以上がDS部門だった。
先週全副会長が自社株5000株(約3億7600万ウォン相当)を買い入れ、ソン・ジェヒョクDS部門最高技術責任者(CTO)と李禎培(イ・ジョンベ)メモリー事業部長、崔時栄(チェ・シヨン)ファウンドリー事業部長、南碩祐(ナム・ソクウ)製造&技術担当社長、ユン・テヤン・グローバル製造&インフラ総括、チェ・ジンヒョク米州メモリー研究所長、オ・ジェギュン支援チーム長、チョ・ギジェ・メモリー支援チーム長、キム・ホンギョン経営支援室長、チョン・ヨンジュン・ファウンドリー品質チーム長らが1000~3000株ずつサムスン電子株式を取得した。役員の自社株買いは通常、「責任経営」の意志の表現であるだけに、サムスン電子内でもDS部門経営陣の覚悟がうかがえるとの評価が出ている。
この記事を読んで…