トランプ候補の交渉スタイルはとても高い金額を先に提示して先手を打つことだ。相手が値引きを求めるのをわかっているためだ。そのため韓国の実務交渉戦略がとても重要になるだろう。米国側がある程度満足するくらいは出すが、在韓米軍の持続的駐留の約束に加えて韓国が米国から追加で受け取る事案をしっかり整理しておかなければならないだろう。例えば、ポンペオ元国務長官やコルビー元国防次官補は韓国が日本のようにプルトニウム再処理技術やウラン濃縮技術を確保することに反対する理由はないと明確にした。
もし米国が満足するほどの分担金引き上げに至らなかったと考える場合、米軍縮小の可能性を排除できないだろう。9カ月ごとに循環配備される米軍旅団約6000人が新たに転入配備されなければそれだけ実質的に縮小されるだろう。米国議会が米軍縮小を制限する国防授権法などの法的装置を用意したが大統領がその気になれば無理に縮小する道はあるということだ。在韓米軍の完全撤収の可能性は現実的に低いとみるようだった。
4番目に、彼らはトランプ大統領がまだ北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長に対し好感を持っており、そのため北朝鮮との交渉再開の可能性は開いているとみた。ポンペオ元長官は自身が2018~19年に対北朝鮮交渉を主導する時に金国務委員長がトランプ大統領との会談前後に必ず習近平中国国家主席と会ったことに注目した。そしていまもそれだけ金委員長が習近平主席の影響圏内にあるため交渉成功の可能性は大きくないとみた。もし朝米交渉が始まるならば、韓国の安保が確実に保障されるよう釘を刺す外交的方策と対米交渉戦略を事前に徹底的に準備しておかなければならないだろう。
5番目に、韓米日三角協力は続く可能性が大きいとの見方が多かった。米国はすでにあらゆる外交問題を中国との対決というプリズムを通じて見ている。第2次トランプ政権の場合にはさらにそうなるだろう。中国と対決するのにキャンプ・デービッド韓米日協力フレームを維持することがさらに有利だという参謀の説得をトランプ氏が受け入れる可能性が大きいということだ。
トランプ氏が当選するならそれは国際政治がはるかに予測不可能になり激しくなることを意味する。理念、価値、同盟、信頼のようなものより赤裸々な利益追求が全面に登場する世の中に一歩進むことになることを意味する。厳しい世の中が来れば、韓国の外交スタイルと内容もはるかに機敏で、激しく、円熟する必要がある。乱世には乱世外交が必要だ。
尹永寛(ユン・ヨングァン)/峨山政策研究院理事長、元外交通商部長官
【コラム】トランプ氏が再び大統領になるならば?(1)/a>
もし米国が満足するほどの分担金引き上げに至らなかったと考える場合、米軍縮小の可能性を排除できないだろう。9カ月ごとに循環配備される米軍旅団約6000人が新たに転入配備されなければそれだけ実質的に縮小されるだろう。米国議会が米軍縮小を制限する国防授権法などの法的装置を用意したが大統領がその気になれば無理に縮小する道はあるということだ。在韓米軍の完全撤収の可能性は現実的に低いとみるようだった。
4番目に、彼らはトランプ大統領がまだ北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長に対し好感を持っており、そのため北朝鮮との交渉再開の可能性は開いているとみた。ポンペオ元長官は自身が2018~19年に対北朝鮮交渉を主導する時に金国務委員長がトランプ大統領との会談前後に必ず習近平中国国家主席と会ったことに注目した。そしていまもそれだけ金委員長が習近平主席の影響圏内にあるため交渉成功の可能性は大きくないとみた。もし朝米交渉が始まるならば、韓国の安保が確実に保障されるよう釘を刺す外交的方策と対米交渉戦略を事前に徹底的に準備しておかなければならないだろう。
5番目に、韓米日三角協力は続く可能性が大きいとの見方が多かった。米国はすでにあらゆる外交問題を中国との対決というプリズムを通じて見ている。第2次トランプ政権の場合にはさらにそうなるだろう。中国と対決するのにキャンプ・デービッド韓米日協力フレームを維持することがさらに有利だという参謀の説得をトランプ氏が受け入れる可能性が大きいということだ。
トランプ氏が当選するならそれは国際政治がはるかに予測不可能になり激しくなることを意味する。理念、価値、同盟、信頼のようなものより赤裸々な利益追求が全面に登場する世の中に一歩進むことになることを意味する。厳しい世の中が来れば、韓国の外交スタイルと内容もはるかに機敏で、激しく、円熟する必要がある。乱世には乱世外交が必要だ。
尹永寛(ユン・ヨングァン)/峨山政策研究院理事長、元外交通商部長官
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