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「どの国より韓国に利得」…現代自動車ひっくり返す「150センチの巨人」(2)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
世界的自動車企業がロボットに力を入れる理由は意外に簡単だ。自動車産業がロボットを最も多く使う産業群だ。国際ロボット連盟(IFR)によると、世界の自動車組み立て工場で生産を担当しているロボットは昨年100万台を突破した。これは世界の産業用ロボットの3台に1台が自動車組み立て工場で働いているという意味だ。労働者1万人当たりロボット設置台数を意味する「ロボット密度」は2022年基準で韓国が1012台を記録して世界1位となった。

◇産業用ロボット密度1位は韓国…「25年までに人件費33%節減」

部品が少ない電気自動車の生産が増えロボットを通じた工場の自動化速度はさらに速くなっている。国際ロボット連盟のマリーナ・ビル会長は「内燃車から電気自動車に転換する過程で最も重要な役割をロボットが担っている。長時間にわたり完成された製造方式と技術から脱却するのにロボットが大きな助けになっている」と話した。国際ロボット連盟は「これまで基本組み立てラインを中心にロボットを運用した自動車メーカーが最近では最終組み立てと仕上げ工程にもロボットを投じている」と分析した。


ヒューマノイドロボットが組み立てる自動車が遠い未来ならば、ウェアラブルロボットは近い未来だ。昨年開設された現代自動車グループのシンガポールグローバル革新センター(HMGICS)では労働者がウェアラブルロボットを着用して働く。体に装着するウェアラブルロボットは自動車組み立て過程で労働者の体力負担を減らす。ここで働く労働者はベルトコンベアではなくセル基盤の生産システムでウェアラブルロボットにより生産性を高める。伝統的な自動車工場ではベルトコンベアに沿って特定モデルを大量生産するが、セルシステムでは多品種少量生産が可能だ。現代自動車は下半期に蔚山(ウルサン)第3工場でベスト型ウェアラブルロボットを拡大する計画だ。ウェアラブルロボットは現代自動車傘下の研究組織ロボティクスラボが開発したX-bleショルダーだ。X-bleショルダーは600~700グラムと軽いのが特徴だ。

それならロボットはいつごろ人間に代わることができるだろうか。専門家らは「ロボット市場の成長にかかっている」と答える。

全南(チョンナム)大学機械工学科のパク・ジョンオ名誉教授は「ロボット市場は1950年代から始まったが産業用ロボットが依然として市場の大部分を占めている。サービスロボット市場が少しずつ開かれているが短期間に市場が大きく開かれはしないだろう。ヒューマノイドロボットが人間を代替するには自ら知能を備えた柔軟性が必要だ。ロボットとともにAI技術も発展しなければならないという意味だ。そうした点でヒューマノイドロボットが人間水準の作業能力を備えるまでは相当な時間が必要とみられる」と話す。

パク教授の説明のように自動車組み立てラインに投入されたヒューマノイドロボットが担当する作業はまだ産業用ロボットのそれと大差ない。それでも企業の投資は着実に続かなければならないという助言もある。

韓国科学技術院(KAIST)機械工学科のオ・ジュンホ名誉教授は「工場にあったロボットがますます生活密着型あるいは社会型ロボットへとちょうど転換する時期だ。人との相互作用を通じて物を運ぶ物流ロボットが代表的だ。ロボット市場は最も切迫して必要なところで先に開かれるだろう。ロボット掃除機市場が急速に成長したのがそうだ。ヒューマノイドロボットも最も切迫した分野で関連市場が最初に開かれる可能性が大きい」と話した。


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