◇徹底した製作分業化

ＱＷＥＲの活動は徹底的に分業化されている。宿舎公開、ビハインド、ショートなどのコンテンツはキム・ゲランの活動を支援する３Ｙコーポレーション（カカオエンターテインメントの子会社）のタマゴプロダクションが担当している。結成時から「成長型ガールズバンド」を標ぼうしていたので、完ぺきな姿の舞台でなくても、ファンのためのコンテンツを引き続き見せる。

ＱＷＥＲはキム・ゲランのあとについて、ユーチューブのエコシステムに自然に溶け込んだ。ライブ舞台からトークショー、モッパン（食事の映像）などユーチューブの人気芸能に出演して再生回数を引き上げて自分たちの認知度をアップさせた。ユーチューブで会ったユンナ、Ｃａｒ，ｔｈｅ　ｇａｒｄｅｎ（カー・ザ・ガーデン）、ソランなどバンドサウンドをよく知る先輩歌手との交流はメンバーにとって良い指針書になった。


ＱＷＥＲの音楽はプリズムフィルター（ＰＲＩＳＭＦＩＬＴＥＲ）が製作している。ＨＹＢＥ（ハイブ）傘下のレーベルＰＬＥＤＩＳ（プレディス）のメインプロデューサー、ポムジュがリーダーを務めるミュージシャン会社だ。ＱＷＥＲのデビュー曲『ディスコード』からヒット曲『悩み中毒』などはプリズムフィルター所属の作家陣がトレンディーなグループサウンドを研究して出した結果だ。

ソーシャルビッグデータを分析する生活変化観測所は清涼な魅力の歌が裏付けられてＱＷＥＲに対する関心が大きくなっているとみている。Ｋ－ＰＯＰグループの場合、メンバーが優先順位キーワードとしてひっかかるが、ＱＷＥＲの場合、歌関連のキーワードのほうが先行しているという分析だ。実際、先月には地上波音楽番組への出演は一切なく音源成績だけでＭＢＣ（文化放送）『ショー音楽中心』の１位候補にランクインした。

チョダンは「音楽放送にもいつかは出演してみたい。今はユーチューブを通じて私たちがもっと上手にできる方法で活動中」としながら「私たちの音楽と言葉に多くの方々が共感することができるように一生懸命に努力する」と話した。ヒナは「団結力のあるメンバーと一緒に悩みながら新しい試みをしていくことが私たちならではの長所」と強調した。

◇バンドブームに乗ってロングランの可能性

ＤＡＹ６（デイシックス）、Ｓｉｌｉｃａ　Ｇｅｌ（シリカゲル）などメジャーとマイナーを問わず吹いているバンドブームもＱＷＥＲの心強い支援軍になっている。大衆音楽評論家のイム・ヒユン氏は「ＱＷＥＲの成功は胎生的であるサブカルチャーイメージに清涼感あるポップロックがプラスされてシナジーを出した結果」とし「サブカルチャー的な雰囲気と大衆性の間を綱渡りしながら自分たちだけのカラーを作っていくことができれば、独歩的なミュージシャンとしてロングランできるだろう」と見通した。

マゼンタは「私たちがダンスグループだったらここまで注目されなかったかもしれない。応援してくださり、良い機会を与えてくださったすべての方々に感謝する」と話した。チョダンは「各自の演奏で豊富なサウンドを作り出すことが私たちの武器だ。別のことをしていて（音楽に）挑戦した私たちのように、私たちの音楽を聞く方々に新たなインスピレーションを与えたい」と抱負を明らかにした。


ＮｅｗＪｅａｎｓ・ａｅｓｐａと肩を並べ…１３校の大学祭を席巻したユニークなガールズバンド「ＱＷＥＲ」（１）