関東大震災から今年で101年。「朝鮮人が井戸に毒をまいた」というデマが広まって6000人以上の朝鮮人が死亡したが、「事実関係を把握できない」という立場に固執する日本政府に対し、正確な調査と誠意のある謝罪を求めている日本の議員がいる。日本民間放送TBSの元アンカーで野党第一党・立憲民主党所属の杉尾秀哉議員(66)だ。
杉尾氏は13日、参議院議員会館で開かれたドキュメンタリー映画『1923関東大虐殺』(キム・テヨン監督)の特別上映会を支援した。昨年11月には対政府質問で「公文書ごとに朝鮮人死亡者数が異なり確認が不可能」と主張する政府関係者を叱咤し、真相調査を要求した。
先月24日に東京千代田区の参議院議員会館で会った杉尾氏は中央日報に「慰安婦や教科書問題で両国関係に何度もブレーキがかかる状況が残念で動き出した」と述べた。インタビューで杉尾氏は両国に言及するたびに「日韓、韓日」という言葉を繰り返した。
--日本が謝罪すべきだと主張するのには勇気が必要だったと思うが。
右翼側の人たちから時々、脅迫的な言葉を聞くが、恐れることはない。真実に向き合うだけだ。本当に日韓関係、韓日関係がよければいい。未来に向かって進むためには過去に誠意のある姿勢で向き合わなければいけない。(両国関係は)今はのどに刺さった魚の骨のような関係だ。以前の状況を打開できないため問題がふくらむたびに韓日、日韓関係が冷え込んでしまう。私も何かできることをしたいと思った。
--ヴィリー・ブラント元西ドイツ首相は1970年、ポーランドのユダヤ人追悼碑の前で涙を流しながらひざまずいた。日本でもこのような謝罪が可能だろうか。
関東大震災当時、東京隅田川沿いで当時多くの人たちが殺害された。朝鮮人犠牲者追悼碑も建てられているので首相が行って花を供え、謝罪のメッセージを出せばよいのではと考える。しかし今の日本政府が謝罪する可能性は低い。安倍元首相当時から右翼が自民党の「コア(核心)」支持勢力に定着した。この人たちは首相が強く行動することを望み、首相も過去の問題などで韓国に強い態度を見せてこそ支持層にアピールできると考える。岸田文雄首相も過去の問題に対する右翼の主張が広まっても触れたくないというような事情があるのだろう。
--日本の社会と政治の右傾化はどれほど深刻なのか。
過去に植民地支配をしたという事実くらいはみんなが知っている。しかし右翼が声を高める「歴史修正主義」がソーシャルメディアを通して広まっている。あった事実もそうでないと、間違っていると話す人たちの声が高まっている。そのような人たちだけが騒いでいるのだ。日本は政権交代が起きない。したがって前政権でしたことを否定することはできない。「間違っていた、我々はこのようにする」と話せない。間違っていてもそのまま継承することが今の日本政治の根本的な問題につながった。
--昨年の対政府質問で政府の謝罪を求めたが、反応は。
特に効果はなかった(笑)。なぜなら日本メディアでも扱わない。当時、東京新聞だけが「100年ぶり」として大きく扱い、朝日新聞は小さく扱った。それ以外は一切書かなかった。問題はメディアだ。日本の新聞は過去の問題で政府に批判的な声を出すことができない。
--なぜそうなのか。
安倍政権を経て保守性向のメディアの影響力が強まった。そして社会全般的な雰囲気も、必ずしも右翼でなくともこうした過去の問題は今とは関係のない「昔の話」として済ませる傾向が強まった。メディアも同じだ。
--両国関係に改善の余地はないか。
カギを握っているのは結局、国民、民衆だ。両国国民の関心と好感はいつよりも高まっている。私より私の妻の方が韓国をはるかによく知っている。K-POPや韓国ドラマは若い層で大きな呼応を得ている。日本人は大久保で韓国文化を経験し、韓国料理を食べる。「国民レベル」の相互理解が行われているのだ。韓国からも多くの人たちが日本へ観光に来ている。
--両国の国民は相手の文化に関心があるが、政治問題で歪んだりする。
「国民が互いに理解して好感を持つとしても、結局は為政者らがつぶす。日本と韓国はいま対立している場合ではない。韓国と日本は共に米国と中国という巨大両国の間に挟まれている。北朝鮮問題も常に障害だ。中国は相手にするのが難しい国になった。このように両国が挟まれた状況で韓国と日本が互いに反目するのは役に立たない。むしろ経済や文化、さまざまな側面で両国の協力が国益に役に立つ。
◆杉尾秀哉議員=1957年に福岡北九州市で生まれ、東京大社会学科を卒業してTBSに入社。ニュースアンカーを務めるなど36年間メディアで勤務して2015年に退社した。2016年に参議院に当選して政治に入門した。選挙区は長野県。昨年11月の参議院災害対策特別委員会で日本政府関係者が「国会図書館で確認される公文書では死亡者数が異なり、虐殺事実について確認が不可能」と話すと、杉尾氏は「(被害)人数を確定できないため(虐殺事実を)確認できない、そのように言えば公文書管理制度が成立するのか」とし、真相調査を要求した。
杉尾氏は13日、参議院議員会館で開かれたドキュメンタリー映画『1923関東大虐殺』(キム・テヨン監督)の特別上映会を支援した。昨年11月には対政府質問で「公文書ごとに朝鮮人死亡者数が異なり確認が不可能」と主張する政府関係者を叱咤し、真相調査を要求した。
先月24日に東京千代田区の参議院議員会館で会った杉尾氏は中央日報に「慰安婦や教科書問題で両国関係に何度もブレーキがかかる状況が残念で動き出した」と述べた。インタビューで杉尾氏は両国に言及するたびに「日韓、韓日」という言葉を繰り返した。
--日本が謝罪すべきだと主張するのには勇気が必要だったと思うが。
右翼側の人たちから時々、脅迫的な言葉を聞くが、恐れることはない。真実に向き合うだけだ。本当に日韓関係、韓日関係がよければいい。未来に向かって進むためには過去に誠意のある姿勢で向き合わなければいけない。(両国関係は)今はのどに刺さった魚の骨のような関係だ。以前の状況を打開できないため問題がふくらむたびに韓日、日韓関係が冷え込んでしまう。私も何かできることをしたいと思った。
--ヴィリー・ブラント元西ドイツ首相は1970年、ポーランドのユダヤ人追悼碑の前で涙を流しながらひざまずいた。日本でもこのような謝罪が可能だろうか。
関東大震災当時、東京隅田川沿いで当時多くの人たちが殺害された。朝鮮人犠牲者追悼碑も建てられているので首相が行って花を供え、謝罪のメッセージを出せばよいのではと考える。しかし今の日本政府が謝罪する可能性は低い。安倍元首相当時から右翼が自民党の「コア(核心)」支持勢力に定着した。この人たちは首相が強く行動することを望み、首相も過去の問題などで韓国に強い態度を見せてこそ支持層にアピールできると考える。岸田文雄首相も過去の問題に対する右翼の主張が広まっても触れたくないというような事情があるのだろう。
--日本の社会と政治の右傾化はどれほど深刻なのか。
過去に植民地支配をしたという事実くらいはみんなが知っている。しかし右翼が声を高める「歴史修正主義」がソーシャルメディアを通して広まっている。あった事実もそうでないと、間違っていると話す人たちの声が高まっている。そのような人たちだけが騒いでいるのだ。日本は政権交代が起きない。したがって前政権でしたことを否定することはできない。「間違っていた、我々はこのようにする」と話せない。間違っていてもそのまま継承することが今の日本政治の根本的な問題につながった。
--昨年の対政府質問で政府の謝罪を求めたが、反応は。
特に効果はなかった(笑)。なぜなら日本メディアでも扱わない。当時、東京新聞だけが「100年ぶり」として大きく扱い、朝日新聞は小さく扱った。それ以外は一切書かなかった。問題はメディアだ。日本の新聞は過去の問題で政府に批判的な声を出すことができない。
--なぜそうなのか。
安倍政権を経て保守性向のメディアの影響力が強まった。そして社会全般的な雰囲気も、必ずしも右翼でなくともこうした過去の問題は今とは関係のない「昔の話」として済ませる傾向が強まった。メディアも同じだ。
--両国関係に改善の余地はないか。
カギを握っているのは結局、国民、民衆だ。両国国民の関心と好感はいつよりも高まっている。私より私の妻の方が韓国をはるかによく知っている。K-POPや韓国ドラマは若い層で大きな呼応を得ている。日本人は大久保で韓国文化を経験し、韓国料理を食べる。「国民レベル」の相互理解が行われているのだ。韓国からも多くの人たちが日本へ観光に来ている。
--両国の国民は相手の文化に関心があるが、政治問題で歪んだりする。
「国民が互いに理解して好感を持つとしても、結局は為政者らがつぶす。日本と韓国はいま対立している場合ではない。韓国と日本は共に米国と中国という巨大両国の間に挟まれている。北朝鮮問題も常に障害だ。中国は相手にするのが難しい国になった。このように両国が挟まれた状況で韓国と日本が互いに反目するのは役に立たない。むしろ経済や文化、さまざまな側面で両国の協力が国益に役に立つ。
◆杉尾秀哉議員=1957年に福岡北九州市で生まれ、東京大社会学科を卒業してTBSに入社。ニュースアンカーを務めるなど36年間メディアで勤務して2015年に退社した。2016年に参議院に当選して政治に入門した。選挙区は長野県。昨年11月の参議院災害対策特別委員会で日本政府関係者が「国会図書館で確認される公文書では死亡者数が異なり、虐殺事実について確認が不可能」と話すと、杉尾氏は「(被害)人数を確定できないため(虐殺事実を)確認できない、そのように言えば公文書管理制度が成立するのか」とし、真相調査を要求した。
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