2013年米国から始まった韓国式丼「CUPBOP」(カップ飯)の店舗は特別なマーケティングはしなかったが口コミに乗ってオープンになるたび現地の人々で人だかりができる行列店になった。[写真 ソン・ジョンフンCUPBOP代表]
2013年から米国で韓国式バーベキュー丼店「CUPBOP」を運営しているソン・ジョンフン代表は最近Kフードの人気を実感しているという。だが、Kフードの未来に対しては懸念をにじませた。「多くの米国人がKドラマ・Kムービーを見て韓国料理を探しているが、『K』という修飾語にこだわり、韓国が爆竹をあまりにも早く鳴らしているのではないかと思います。初打席で想定外のホームランを打ったものの、選球眼・装備・体力の補強なく次の打席でもうまくできるかどうか心配だということです」。Kフードがグローバル市場に産業として位置づくまでにはまだまだ遠いということだ。
◇史上最大の売上を記録したが、現場では「何かが違う」
現在までのKフードの成績表は華やかだ。チョコパイ・辛ラーメンのような「元祖ステディーセラー」に加えて、餃子・冷凍キムパプ(のり巻き)・ブルダック炒め麺など「ブロックバスター」が相次いでいる。Kフードのカテゴリーが韓国人の日常食全般から拡大して食品企業の輸出実績も四半期ごとに更新している。
特に、ブルダック炒め麺を出した三養(サムヤン)食品は過去1四半期で史上最大の四半期実績を記録した。売上3857億ウォン(約445億円)、営業利益801億ウォンで前年同期比それぞれ57%、235%増加した。売上全体の70%ほどがブルダック炒め麺からのものだ。三養食品の20日基準の時価総額は3兆9172億ウォンで1年前8136億ウォンで5倍程に増えた。ロッテウェルフード・大象(テサン)・CJ第一製糖も海外事業の好調に支えられて営業利益が前年比それぞれ100.6%、91.5%、77.5%増加した。高金利で主要輸出企業が苦戦する中で食品業界だけが唯一好況に浴している。
しかし、専門家はKフードが現在試験台に載せられているとみている。韓国学中央研究院のチュ・ヨンハ教授は「食品メーカーが海外進出とBTS・ドラマ『イカゲーム』・映画『パラサイト 半地下の家族』の人気が重なった偶然の結果に近い」と評価した。CJ第一製糖経営リーダーのキム・スクジン氏は「韓国の人々がピザや中華を1週間に1~2回食べるように主食として浸透する段階まで進んでこそ、瞬間的な流行に終わらず市場が維持される」と話した。Kフードが「ブーム」水準に止まるのか、産業に発展するのか岐路に立たされているということだ。
グローバルコンサルティング会社のマッキンゼー・アンド・カンパニーは昨年末に発刊した「コリアリポート」で、「K-POP・Kビューティーなど文化的メガトレンドが存在するが、国内消費財企業のうちグローバルな足がかりを有意味に確保した事例は制限的」と指摘した。世界市場占有率上位150個の食品ブランドのうち、韓国ブランドは2個にすぎなかった。
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