MZ世代は金正恩の統治に大きな負担となっている。社会主義のどの独裁者もこうした「悩ましい(?)」新世代を経験したことがなかった。中国が改革開放に入った1970年代後半やソ連が崩壊した1990年代初期、若者は以前の世代とそれほど大きく変わらなかった。ところがデジタルと実用性、自由と個人主義で武装した新世代の出現は全地球的な現象であり、北朝鮮にまで影響を及ぼしている。北朝鮮の変化はさらに劇的だ。1980年代に生まれたM世代は青少年時代に「苦難の行軍」という深刻な経済難を経験した。1990年代後半と2000年代に生まれたZ世代は市場が進化しながら外部情報にはるかに多く露出した。市場で取引される移動式保存装置を通じて韓国ドラマを見て、韓国商品に接し、外国訪問や海外派遣から帰ってきた親から「驚くような」国外の状況を聞いた。高官級の脱北者の中には子どもが北朝鮮行きに強く反対して韓国に入国した人も少なくない。
筆者が会った脱北青年も特異だった。ある男性は脱北者定着支援施設「ハナ院」から出るやいなや髪の毛を金色に染めた。ただ、やってみたかったという。脱北の理由を尋ねると「北朝鮮には希望がないと感じた。父に話したところ、父は『その通りだ』とし、お前は自由に生きればいいと言ったので韓国に来た」と答えた。職場に通うある女性は近いうちに退職して事業をすると話した。「中国を行き来しながら密輸した私の手腕と経験を生かせば韓国で良い暮らしができると思う。私が見るには韓国は北朝鮮よりも容易な社会のようだ」。
筆者が会った脱北青年も特異だった。ある男性は脱北者定着支援施設「ハナ院」から出るやいなや髪の毛を金色に染めた。ただ、やってみたかったという。脱北の理由を尋ねると「北朝鮮には希望がないと感じた。父に話したところ、父は『その通りだ』とし、お前は自由に生きればいいと言ったので韓国に来た」と答えた。職場に通うある女性は近いうちに退職して事業をすると話した。「中国を行き来しながら密輸した私の手腕と経験を生かせば韓国で良い暮らしができると思う。私が見るには韓国は北朝鮮よりも容易な社会のようだ」。
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