◆二兎追いの成果は未知数

「二兎」を追うバイデン大統領の狙いが成果につながるかは未知数だ。１９日のモアハウス大卒業式の祝辞で一部の学生は椅子を反対に向けて座る姿でバイデン大統領への反感を表した。大学周辺では親パレスチナデモ隊が「人種虐殺をやめろ」と書かれたカードを持って戦闘休止を求める集会を開いた。

ガザ地区最南端都市ラファでの地上戦拡大を防ぐためのバイデン政権の説得作業も大きな効果がない雰囲気だ。２０日、サリバン米大統領補佐官（国家安全保障担当）とイスラエルのガラント国防相の会談後、ホワイトハウスは「イスラエルが米国の懸念を受け入れて、ラファからハマスを撃退するための新しい代案を説明した」と明らかにした。一方、ガラント国防相は戦争拡大の意思を繰り返し明らかにしたと、現地メディアは伝えた。


中東情勢が悪化するほど深まるしかないバイデン大統領のジレンマを、大統領選のライバルのトランプ前大統領は突いている。トランプ政権で最後のホワイトハウス国家安全保障補佐官を務めたオブライエン氏らはこの日、ネタニヤフ首相に会った。長期化しているハマス戦争にトランプ氏が解決人の役割をするという点を対内外に誇示した。

キム・ドンソク韓人有権者連帯（ＫＡＧＣ）代表は「バイデン大統領としてはイスラエル・ハマス戦争が大統領選の前に終わらなければ最悪のシナリオになることを懸念しているはず」とし「最近はパレスチナの人権に対する共感が米国内で拡大する流れだが、米国でユダヤ人の影響力は依然として強大であるため、バイデン大統領の悩みは深まるしかない」と話した。


「ガザ危機」の翌日「虐殺でない」…バイデン大統領の危うい綱渡り（１）