韓国のチャン・ジュナン監督の2003年長編デビュー作『地球を守れ!』。俳優シン・ハギュンの主演で、社会批判メッセージをSF的想像力とスリラー、コメディ感覚でミックスした。公開当時、全国観客動員数は7万人にとどまり「呪われた傑作」と呼ばれた。[写真 ネイバー(NAVER)映画フォト キャプチャー]
同作はギリシャ出身監督ヨルゴス・ランティモス監督がメガホンを取る。主演はトップスターの女優エマ・ストーンが演じる。ランティモス監督とストーンは『哀れなるものたち』(2023)で呼吸を合わせたことがある。原作での主演は俳優シン・ハギュンだった。
CJ ENMはアリ・アスター監督が設立したSquare Peg、ランティモス監督とコラボレーションしてきたElement Picturesとともに共同製作会社として名前を連ねている。
『地球を守れ!』をベースにした『BUGONIA』は、陰謀説を信じ込んでいる2人の主人公が有名製薬会社の社長を地球を破壊しようとしているエイリアンだと思い込み、拉致することから物語が始まる。
2003年公開された『地球を守れ!』でチャン監督は大鐘賞など各種授賞式で新人監督賞を受賞した。公開当時、興行には失敗したものの、それまで韓国映画界にはあまりなかった斬新なストーリーと「B級感性」が認められてファンからは「低評価された名作」と評価されている。
CJ ENMは4年前から同作の英語版リメークを推進してきた。
CJ ENM側は「20年前には十分な評価を受けることができなかったチャン監督の時代を先取りする想像力をこの時代に合うように復活させようという意図で企画を始めた」としながら「韓国映画界の大切な資産を広く伝え、映画関係者に新たな機会を提供する契機になれば」と伝えた。
チャン・ジュナン監督はその後『ファイ 悪魔に育てられた少年』(2013)、『女優は今日も』(2017)、『1987 ある闘いの真実』(2017)などの演出を手掛けた。
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