バイデン米大統領とトランプ前米大統領
電気自動車が25%から100%、鉄鋼・アルミニウムが0~7.5%から25%、汎用半導体が25%から50%などバイデン政権が発表した関税引き上げ方針に対し、トランプ前大統領はこの日「足りない」という反応を見せた。セックススキャンダル口止め事件の刑事裁判に出席するためニューヨークの裁判所に出頭し取材陣と会ったトランプ前大統領は、バイデン政権の関税引き上げ措置に対する質問に「他の自動車にも同じ措置を取らなければならず、他の多くの品目も同じようにしなければならない」として拡大適用を主張した。
バイデン大統領はこの日、ホワイトハウスで米国内投資と雇用関連の演説をしたが、焦点は中国の低価格攻勢と過剰生産に対する批判、米国労働者慰労に合わされた。バイデン大統領は「中国は鉄鋼、アルミニウム、半導体、電気自動車、太陽光パネル、そして医療装備に莫大な補助金を支給して製品を過剰に生産し安値で市場にダンピングした。これは競争でなく反則」と指摘した。
また「2000年に中国製低価格鉄鋼が市場にあふれペンシルベニアとオハイオの米国鉄鋼都市は大きな打撃を受けた。再びそうしたことが起きないようにする」とした。この過程でペンシルベニアとオハイオの鉄鋼労働者「1800人」が雇用を失ったと失言した。ホワイトハウスは後に演説文をホームページに上げ、この数字を「1万8000人」に訂正した。
鉄鋼、自動車、板金、通信など部門別の労働者が集まった会見場でバイデン大統領は「私は米国史上最も親労組的な大統領として記録されることが誇らしい」と話した。米国内ではバイデン政権の今回の措置が大統領選挙の勝負を決めるスイングステート(激戦州)のペンシルベニアなどに集まったブルーカラー(生産職労働者)の有権者を意識したとみている。
バイデン大統領は演説後半部を「トランプ叩き」に割いた。彼は「前政権がしたことと比較してみなさい。前大統領は米国の輸出増大と製造業活性化を約束したが失敗した」と攻撃した後、「わが政権は米国に対する投資と戦略的で標的化された関税を結合している。賢明なアプローチ法」と声を高めた。
再選すればすべての輸入品に10%の普遍関税を課すというトランプ前大統領を狙って「そうなると米国の家族の支出が毎年平均1500ドルずつ増加することになるだろう」と批判した。トランプ式貿易戦争とは差別化された方式で中国叩きに出るという意味とみられる。
バイデン政権は「米中貿易戦争再開」という見方にも線を引いた。ホワイトハウスのジャンピエール報道官は会見で、関税引き上げ措置により米中関税戦争が始まるのではないかという問いに「貿易戦争が始まる理由はない」と述べた。
だがバイデン政権は議論があったメキシコを迂回する中国製電気自動車に対しても別途の措置を施行することを示唆するなど全方向圧迫に出た様相だ。米通商代表部(USTR)のタイ代表はホワイトハウスでの会見で、メキシコで生産される中国企業の電気自動車に対する関税適用の有無と関連し「今回の措置は中国からの輸入品に対するもの。メキシコで作られた製品の輸入もやはり大変重要で業界と議論している内容のひとつだ。見守ってほしい」と話した。関税適用など今後措置に出ることを示唆したものとみられる。
トランプ前大統領は米時事週刊誌タイムとのインタビューで「中国は売る自動車を作るためにメキシコに工場を作った。大統領になれば(中国企業がメキシコで生産した車に)100%関税を課す」とした。
一方、ニューヨーク・タイムズは15日、バイデン大統領側が早ければ6月初めにトランプ前大統領と討論することを希望していると伝えた。同紙によると、バイデン陣営はバイデン氏とトランプ氏の2人と司会者だけが参加する討論会を最小2度開催することを望んでいる。ロバート・ケネディ・ジュニア氏ら他の候補や聴衆が討論の場にこない条件だ。同紙は「バイデン氏は発言者が制限時間を超えればマイクが自動でオフになるテレビスタジオ内で討論できることを希望している」と伝えた。
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